〔特別課捜査班!特子!〕『終わった?』編

じんべい

〔特別課捜査班!特子!〕『終わった?』編



「ガチャ!!」


特子「カチョー!カチョー!大変です!!」


カチョー「どうした?特子、トリがフクロウの着ぐるみを着たような顔して?」


コウ「どんな顔ですか…、」


特子「私の友達の友達が迷子になったみたいなんです!」


カチョー「友達の友達が迷子?だから?」


特子「迷子ですよ?迷子!この大都会の真ん中で!心配にならないんですか!?」


カチョー「でもな~、迷子で警視庁の刑事が出ていくわけにはいかないだろうが。」


特子「違うんですよ、友達が交番に行ったら、忙しいから、「警視庁の『特課』に行きなさい」って言われたらしいんです。

あそこはいつも暇だから探してくれるって。

私も居るから訪ねてきてくれたんですよ。

廊下に待たせてあるから、紹介しますね。

『カタリ』カモ~ン。」


カタリ「チ~スッ。」


カチョー「またチャラそうなのが来たな…、まあ、いい、

特子の知り合いだから、特別だぞ。その迷子の友達の名前とか、服装、特徴を教えてくれ。」


カタリ「………ガサ……、」


カチョー「ん?なんだ、これ?」


カタリ「読めばわかるっス!」


カチョー「なんかムカつくなお前…」


特子「許してくださいよカチョー、カタリは喋るの苦手なんです。『読み専』ですから。前もって紙に特徴を書いてくれたんですよ。

コウちゃん!今こそ『アレ』を試す時なんじゃない?」


コウ「『アレ』ですか?」


カチョー「コウ、『アレ』ってなんだ?」


コウ「特さんが、「『クマ五郎』は動かないから、今流行りのペット型ロボット作って~」って言われてたんですよ。

で、ちょうど開発部から『犯人追跡AI搭載型ドローン』の設計を頼まれていたので、そのドローンを犯人に気付かれないように『鳥』の形にしたんです。

それがやっと完成して、テストをしたいと思っていたんですよね。」


マイ「犯人を追跡出来るなら、迷子も探せるって事ね。」


コウ「そういう事です。対象者の情報をインプットすれば、自身で飛び回り対象者を捜しだす。それが、この!

『Total』

『Object』

『Radar』

『Innovation』システム。

それぞれのイニシャルを取って、コードネームは『TORI』です。」


カチョー「中身は凄そうだが、その外見はなんだ?特子が慌ててあたふたしてる顔に似てるぞ。」


コウ「そりゃそうですよ。特さんが慌ててあたふたしてる顔をモチーフにしたんですから。」


特子「可愛いじゃないですか。フクロウみたいで。

それで?コウちゃん、情報は入れた?」


コウ「はい!インプット済みです。いつでもいいですよ。」


特子「頼んだわよ、トリ、バーグちゃんを探し出してね。」


トリ「トリ!」


特子「行け!トリ!大空に羽ばたけ~!!」


トリ「トリ~~!!」



5分後…


コウ「トリが対象者を捕捉!画像でます!」


特子「あ!こ台場の『ガムカム』!!」


カチョー「『ガムカム』の前でガムを噛んでるあの娘か?」


カタリ「そうだった!『ガムカム』の前で待ち合わせしてたんだ俺達!」


特子「大変!急いで行かなきゃ!行くよ!し~ちゃん!」


将太「OK!と~ちゃん!カタリもしっかり捕まってろよ!!」


カチョー「え!?何?将太?いつ来たんだ??」


マイ「イェ~イ!サムライショータ~イム!!」


カチョー「だから、ここは5階だって…」


ジミー「将太の腕から『糸』が!」


ミル「もうなんでもアリね。」


こうして特子とトリの活躍により、無事に再会を果たした、カタリとバーグであった。



「ガチャ!」


特子「オッハヨウございま~す!!今日も楽しく頑張りまっしょう!!」


トリ「トリトリトッリ~~!!!!」



おわり





リン「やった~!終わった~!!」


バーグ「やったね!リンちゃん!」


私の名前は『音羽リン《おとわりん》』ラノベ作家を目指している女子大生だ。

今、やっと目標だった10のお題のお話を書き終えたのだった。


バーグ「リンちゃん!凄い!頑張った!偉い!」


リン「バーグちゃんが励ましてくれたからだよ。」


バーグ「私なんて何もしてないよ。リンちゃんが頑張ったからだよ!」



この隣で、べた褒めしてくれてるのは『バーグ』ちゃん、私のルームメイトだ。私達は2人で同人誌を書いている。

ペンネームは2人の名前をくっつけて『リンとバーグ』

まだまだ無名の作家だけど、いつかみんなが感動するような物語を書いてやるんだ!


バーグ「次の話はどうしようか?」


リン「取りあえず『特子』は置いておいて、休んでいた『太郎』の続きを書かないと。」


バーグ「そうだね『太郎』もまだまだ終わりそうにないよね。」


リン「終わりそうになるんだけど、また新しい物語が頭に浮かんでくるんだもんな~。」


バーグ「それって、一種の天才じゃない!」


リン「も~!バーグちゃんたら~。アハハハハ…」


バーグ「アハハハハハ…」


その日は夜遅くまで、2人の笑い声が響いたとさ…。







カタリィ「へ~、そう来たのか、『特子』は物語りそのものじゃなく、リンちゃんが書いている『物語』の主人公ってことなんだ。『夢落ち』ならぬ『物語落ち』?になるのかな?



この男の名は『カタリィ・ノヴェル』

世界中を旅をしながら本を読むのが大好きな少年だ。


カタリィ「最初はただのドタバタコメディだと思ったけど、結構細かく調べてあるよな。

登場人物も個性的で、会話形式も、テンポがいいから、読みやすくていい。たまにぶち込んで来るアニメネタは、わかる人には面白いよな。」


そう呟くと、カタリィは「パタン」と本をとじ、カバンの中にしまった。


カタリィ「さてと、きっと『この本』を待ってる人が居る。その人の所まで行くとしますか。」


カタリィは肩にカバンをかけると、やって来た『汽車』に飛び乗った。


カタリィの旅は続く、新しい物語がある限り…、



THE END





特子「ほほう、『2段落』ってやつか?

この『じんべい』って作者は、相当『落ち』にこだわっているよな。絶対コテコテの関西人だろうな~。

でも、この『特子』って、私によくにてるよな~、もしかして私がモデルだったりして。へへへ。」


「ポコン!」


特子「あ痛て!」


カチョー「こら!特子!仕事中にマンガを読むなって何回言えばわかるんだ!」


特子「マンガじゃないです!ラノベです!カチョーも何回言えば覚えるんですか!」


カチョー「何を屁理屈言ってんだ!さっさと資料整理しろ!」


特子「カチョー、そんなにイライラしてると、老化が早まりますよ。」


カチョー「なにを~!!」


マイ「あ~あ、あの2人またやってる~。」


ミル「まあ、ケンカするほど仲がいいって言うからね。」


コウ「ああやって、お互いのストレスを発散さてているんじゃないですか?」


警報「ビービービービービービー…」


アナウンス「事件発生!事件発生!捜査員は所定の場所に急行せよ!」


ジミー「カチョー!事件だ!!」


内線「プルプルプル…」


マイ「はい!特課!はい!はい!すぐにいきます!

カチョー!応援要請です!」


カチョー「よし!行くぞみんな!!」


全員「はい!!!!!」


カチョー「特子!」


特子「へ~へ~、あたしゃ、お留守番でしょ…」


カチョー「特子!お前も来い!!人手が足りん!お前も『特課』の一員だ!」


特子「え!?」


カチョー「早く来い!置いていくぞ!!」


特子「ありがとう!カチョー!!」


「ギュ~~!!」


ミル「特ちゃん、嬉しそう。」


コウ「カチョーもですね。」


カチョー「こ、こら離れろ特子!!」


特子「ヤダ~、離れない~~!」



私の名前は『志賀内特子しがないとくこ刑事をめざす、現役バリバリのアルバイターだ!



本当におしまい




特子「え?『特子』終わるの?」


コウ「いや、まだ続くみたいですよ。作者がこのシリーズ好きみたいで。」


特子「ラッキー!!!」



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