第31話 6年ぶりの告白

「お前ら、付き合ってんの?」

 一緒に帰っているところを見られた翌日にかけられた言葉。

 ぼくはつい、そんなわけないだろ、と。

 うつむいた彼女の顔の様子は分からない。

 そのまま、学校を卒業して、久しぶりの同窓会。

 笑いかけてくれた彼女のわきからかけられる同じ言葉。

「いや、付き合ってないよ。だから、付き合ってほしいと思ってるんだ」

 あのとき言いたかったことを、今度こそ、ぼくは言った。

 ぼくを見た彼女の目に涙があった。

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200文字の世界 春日東風 @kasuga_kochi

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