アスコラク‐聖痕の娼婦‐

作者 夷也荊

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★★★ Excellent!!!

 『アスコラク―首狩天使―』に繋がる物語です。
 冒頭、母親が姉妹と共に売春宿を訪れる場面から始まります。女主人の目利きにより、姉・シャクヤは娼婦としてこの売春宿で、妹・リョートは寺院に預けられやがて女王へ、それぞれの人生を歩むことになります。
 決して交わることのないと思われたふたりに待ち受ける数奇な運命とは。そして、アスコラクが下す決断とは。

 シャクヤの、運命を受け入れ気高く生きる姿に心打たれます。
 是非ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

シリーズものということですが、一つ一つ独立しているようで、自分はこの作品から読み始めましたが読解に際して問題はありませんでした。
娼婦として生きるシャクヤが辿る数奇な運命についての物語です。彼女は卑しい身分ではありましたが、頭が切れ、周りを思いやる気持ちも持った気高い女性でした。
彼女と彼女を翻弄する人間たち、天使、悪魔の思惑が入り乱れる展開に、最後まで一気に読んでしまいました。
シリーズの他の作品も拝読したいと思わされる素晴らしい作品でした。

★★★ Excellent!!!

『アスコラクー首狩天使ー』のシリーズですが、こちら単体でも理解できるよう書かれています。

雪の中を、一人の女が二人の娘を連れて彷徨っていた。姉は四歳、妹は産まれたばかり。母親はとある娼館に姉妹の庇護を求めたが、引き取られたのは姉だけだった。姉シャクヤは娼館に、妹リョートは教会に。
生き別れた姉妹は、劇的に異なる人生を歩み、やがてその運命は交錯する。裏で手を引くのは二つの国の思惑と、権力を求める人間の欲望。そして娼婦の守り手である“首狩天使”アスコラクと、“白悪魔”ラサル。
アスコラクは、シャクヤを救えるのかーー。


緊張感のある文体で描かれる重厚な世界に息を呑みます。使命を帯びながら迷うアスコラクも魅力的ですが、二人の全く異なる女性の生き様が鮮烈で、印象的でした。
物語は、姉シャクヤから妹リョートへと続きます。次回作を楽しみにしております。

★★★ Excellent!!!

『アスコラク‐聖痕の娼婦‐』を拝読させて頂きました。


この作品は、『アスコラク‐首狩天使‐』の続編ですが……アスコラクの過去の物語になっています。聖痕の娼婦から読んでも、アスコラクという作品の素晴らしさを実感できると思います。



アスコラクー首狩天使は素晴らしい。


ぜひ、皆様も……アスコラクの物語を一読してみて下さい!




作者様の才能によって、とてもリアルに描かれる物語……次の続編、『アスコラク-時の女王-』も、とても楽しみにしております!

★★★ Excellent!!!

しっかりとした文章力は、物語に入り込むための序章のように読む者を魅了していき、
作中に登場する姉妹シャクヤとリョートの未来がとても切なく、しかし魅力的に描かれていて目がはなせなくなります。
生を受けた時代がはやすぎたのだろうと思わせる、二人に起こる理不尽なできごとの数々は、読み手の感情を物語りに取り込みます。
今後のアスコラクの活躍も気になりますし、再び繰り広げられるリョートの物語が楽しみでなりません。
高い文章力にストレスなく読み進められる魅力的な物語です。
是非、ご一読を。