春。
城浜市に越してきた巻月潤は新大学生。
慣れない為か多少の疲労を感じつつも希望を胸に新生活を送っていた彼は、アパート火災に巻き込まれ意識を失ってしまう。
目覚めると、火災は治まっていたもののアパート全体がフェンスで隔離されていた。
「伝染病に感染している」
そう告げられても何かがおかしい。
訳も分からぬままその場から逃げ出した潤。
顕になってゆく「感染症」の症状。
狭まってゆく包囲網。
一方、潤を追い詰めるのは探索班の矢知敏樹。
彼はある出来事から感染者に嫌悪感を抱いており、執拗に潤を追う。
追う者と追われる者。
感染に伴い発症した恐ろしい能力。
やがて浮かび上がってくる不可解な事実。
城浜市のみに蔓延する伝染病とは?
血を噴き全てを切り裂く潤の運命は!?
作者さまお得意の息も吐かせぬスピード感溢れるアクション。
疑惑と陰謀。共闘と信頼。
切り裂かれた日常のなかで交わる想い。
息を詰めて、祈るように読みました。
火事を境に発現した、ある力。
幼い頃一度は妄想するような超能力。主人公はある日授かった力を自覚する間もなく「隔離対象」として追われることとなってしまう。
病状の進行と死亡率、迫りくる回収班。
能力使用で血塗れになりつつ強行突破をはかる主人公だったが……。
発病してしまった主人公と、対策すべく立ち回った隊長というダブル主人公で展開される物語は休む間もなく突き進んでいきます。
やがて一連の事件は街ひとつ巻き込むほど大きなものになっていき、異なる事情ながらも二人は協力することに。
街で暗躍していた陰謀や黒幕、突入してきた組織。
ノンストップで綴られるちょっとダークな超能力アクションです!