その花の花言葉を、忘れずにね。

 主人公は既婚女性。結婚記念日を忘れた夫に腹をたて、家を飛び出してきた。
 財布を持たない彼女は、見かけないコーヒー店の店主に誘われるまま、エルダーフラワーのお茶を頂くことに……。季節の花々が咲き、店主の名前がするりと口から出るという不思議なコーヒー店。
 店主に促されて主人公が目にしたのは、夫が必死に主人公を探す姿だった。そして、夫が探していたのは、どこも主人公との思い出の場所ばかりだった。主人公は夫が自分のことを本当に考えて行動していることに気づき、夫の元に戻ることに。
 
 そして店主から告げられたエルダーフラワーの花言葉。
 これを忘れなければ、きっとうまくいく。

 お互いのことを想うことの大切さが、心を満たす一作。

 是非、御一読下さい。

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