僕も三周年

そう言えば僕も約三周年

　カクヨム三周年記念おめでとうございます。さて、三周年記念イベントKACの八日目のお題は『三周年』だそうで、そう言えば私もWeb小説を読み始めてだいたい三周年だなぁって事で『三周年』をテーマにエッセイなんぞを書かせていただきます。

　そうですね……三年前にWeb小説を読み始めたのはKADOKAWAさんに申し訳ないのですが他のサイトでした。名前を出して良いのかな、駄目かもしれないから伏せ字にしますけど『な〇う』です。

　その頃の僕は不規則な勤務とストレスで体を壊して空腹と急に来る低血糖（反応性低血糖と言うらしい）で苦しんでいましたねぇ。ご飯を食べて、しばらく動いていると意識が遠のいて、気が付けば母が泣きながら倒れた僕の顔を覗きこんでいる状態でした。マイクロバスを運転して滋賀県中を縦横無尽に走り回っていた息子が弱々しく痩せ細って倒れているのは親として見たくなかった事でしょう。

　病気は二型糖尿病、不規則な仕事による生活習慣や食生活の乱れ、そしてストレスが体を蝕んでいたんですね。食事療法で必死になって症状を改善し、時にはイライラ、時には絶望しながら空を見上げていましたねぇ。あの時の空は本当に青かった。それに対して僕の心は曇り空……そして時々土砂降りの雨。怠さで外出もままならず呆けている日々でした。

　で、糖尿病の改善に運動療法と食事療法を併用する日々だった訳ですが、世の中便利なものがありまして、ヤフーで調べたんですが、インターネットってご存知ですか？　パソコンでいろいろな事を調べる事が出来るんですよ。しかもお買い物もできる。そこでインターネットを使って糖尿病食や血糖値と糖質の関係、食物繊維の豊富な物を食べると血糖値が緩やかになるとか色々な知識を仕入れました。

　私はスマートフォンを持っていないのですが、運転手仲間は休憩時間にWeb小説とか動画を読んだり見たりしていたんですよ。パソコンで見られないかなぁって思って見つけたのが『な〇う』だったんですね。

　私はバス運転手以外に色々な仕事を経験していまして（自慢する事じゃない）、機械を触るのも好き……というか機械を弄り、ハンドルを回す仕事ばかりでした。そこでバス運転手時代にストレス解消・気分転換の為にやっていたバイク弄りを小説にしてみました。これが今も書いている『大島サイクル営業中』です。

　私は最終学歴は高校卒業。小説のお作法なんて知らないし、言葉だって知らない事や間違って覚えていたり。改行とかルビとかも良く分からないままにしてたんですが、『どうせ気分転換よ』と『な〇う』で細々と続けていたんですね。そこで誰かが『違う展開を読みたい』とメッセージを下さいました。

　でも、別展開を同じサイト内で連載するのもどうかなぁと思っている所で見つけたのが『カクヨムでも連載中』の一文。その時は「へ～、二カ所に置けば倍読まれるなぁ」と思っていたんですよ。でもへそ曲がりな私は「な〇うとカクヨムで別展開にしたら面白くない？」と思ったんですね。そしてカクヨムへ来たのが二〇一七年の十月ですか、一年半くらい前ですね。

　その後は別サイトとパラレルワールドとして話は進んでいたのですが、どうも反応が違う。カクヨムの方が明らかに反応が良かったんです。あちらでは二〇一七年度と二〇一八年度で分けたんですが、二〇一八年度からが特にPV数が少ない。対してカクヨムは同じくらいのPV数なのにコメントや感想が何倍もある。話としてもカクヨム版の方が広がりが出てきて、カクヨムがベースとなって行きました。そこで二〇一八年の十二月であちらは完結させてカクヨムに専念することになりました。

　小説以外にエッセイや他の作家さんが考えた読者参加型エッセイをしたりとこの三年間でweb小説を楽しむだけでなく、読者同士の交流を深めつつ今に至っております。おかげさまで体の方も随分回復してまいりまして、現在求職活動に励んでおります。初見の医師から「すぐ脚を切り落とす事になりますわ」って言われたけど、今も両足で歩いているぞ。負けてたまるか。そう言う意味を込めまして、次の文章を以て、私のKAC８のお題『三周年』のエッセイを締めさせていただきます。

「死にかけたりもしたけれど、私は元気です」