転生者が刀と魔法で突き進む、イセカイ大河小説
- ★★★ Excellent!!!
抑えきれない欲望に突き動かされるアベルが人間臭くて良いです。
目の前の得られそうな幸せよりも
実現がかなり困難な方を選んじゃう所は
馬鹿だなあと思いつつ、やっちまえアベルと応援もしちゃう。
アベルは章を経るごとに、活動の場をダイナミックに移していて
飽きさせない、次どうなるんだろうとワクワクして読まされてしまいます。
しかも、各地の文化や風習が丁寧に書かれ、
そこに息づく人々の活気や土地の香りが感じらる
旅行記的な楽しさもあります。
かなーり壮大な世界観なんだけど、
やっぱり登場人物のキャラクターが核で、
誰もがそれぞれの人生の中で考えて生きてるだよなあってなります。
苦労人や極悪人もいるけど、魅力的なんだよね。
それぞれが今どうしてるのか気になっちゃう。
ここら辺は小説としての基礎体力と言うか、
世界があると錯覚させてもらえる。
ヒロインであるイースのその後も、
今後合流できるのかも勝手に気をもんでます。
戦闘となると、魔法と剣術が飛び交うアツい描写で
ストーリーのカロリー高いんですよね。
長いことは長いんだけど、
面白いからヨシッとさせる力があるわけです。
今後も作者様のご健康を第一に、
完結まで拝読できればと期待しています。
もし書籍化されることがあれば、私は買わせていただきます。