先生と生徒の何気ないやり取りが、細やかな人物描写と心理描写によって描かれています。そのさりげなさの分、主人公にとって、これがいつまでも忘れられない瞬間になるのだろうという予感がありました。主人公の先生へ抱く感情は、懐かしいものを思い出させてくれました。
描写がとても丁寧で、主人公の心の動きみたいなのがよく伝わってきました。穏やかな先生の笑顔、手にその人柄のようなものを感じました。先生の発言に揺れるのも、女心ですね。先生に憧れ、成長を誓った主人公。どうか、もう一度先生に会って、嬉しい報告ををしてほしいな。