コボルトの和菓子屋さん――二代目よ、チートを超えろ。

「地味で結構！剣を取るのは誰でもできる。お菓子で平和を勝ち取るのはお父さんにしかできません」
僕の親父は異世界からやってきて、チート能力で最高の温泉饅頭を生み出した。
けれども王国で最高の甘味職人の名を欲しいままにした親父は、ある日ぽっくりと天に旅立ってしまう。
残された僕は親父の温泉饅頭に秘められた美味しさの秘密を探るうち、「最後の三分間」というキーワードに辿り着く。
……が、僕にはどうしても味の再現が出来なかった。
チートを持たない僕はチートを超えられるか？
そもそも親父の能力はチートだったのか？
答えを求め、最高の職人技を求める異世界スイーツ巡り、はじまりはじまり！

※元はカクヨム３周年記念選手権のお題＜最後の三分間＞の参加作ですが、この先を続けたくなったので書いてみようと思います。