初心忘るべからず

 いいアイデアが浮かぶと、それを形にしたくなって書きはじめる。楽しみながら、苦しみながら、なんとか書き上げる。そしたら評価を求めたくなる。思うような評価が得られない。いつの間にか「評価」が目的になっている。
 自分の内側に広がる世界を精緻に書き表したいという欲求が第一であったはずなのに、気づけば、その世界が他人の目にどう映るかばかりを考えている。
 書きたい!
 初めてそう思ったときの衝動を思い出す。
 なぜ書くのかわからなくなったときに、また読み返したい。