私の母は、浪江町出身だ。私も母の実家に行ったときは、いとことよく遊んだり、近くのお店に行ったりしていた。私にとっての居場所だった。震災前に食べた浪江焼きそばをもう一度食べたとか、もう一度行きたいとかいろんな思いはある。思い出すだけで、泣きそうだ。でも、一番傷ついていたのは母だった。


今から数年前、母の実家が壊されたと聞いて母の携帯にその写真が送られてきたときがあった。私もその写真を見ていた。家は、本当に人が住んでいたのかと疑うほど跡形もなくなっていた。母は、それを見て泣いていた。私も胸に引っ掛かる思いがあった。


それでも今母は、前を向いて過ごしている。時々、ニュースで浪江町の特集があると必ず見て泣いてしまうときもあったけど。


経験していない人は、勘違いをしている。

「ツラかったね」などの言葉をかける人。今も残っているかもしれないが、被災したからという理由でいじめを起こす人。しかし、それはまちがいだ。確かに心に傷をおった。それは事実だが、これは過去の話で今では前向きに生きようとしている人がたくさんいる。そんな中、テレビで当時のことを流したり、コメンテーターが持論を言ったり。それをきっかけにしてあんなことが起きるのだ。考えてほしい。どういう態度で私たち、福島、宮城、岩手県民と接するのかを。

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八年前 花月姫恋 @himekaren

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