不登校の「私」の家に毎週訪ねてくれるよしだ先生と、それを迎える母との関係が、繊細な言葉で紡がれていきます。「私」の鋭い視点には、はっと胸を突かれる思いですが、最後は優しい気持ちになれます。人々が当たり前のように受け取っている「肩書き」について、今一度考えてみようと思いました。
不登校という難しい題材を扱っておられますが、不登校の経験がある人もない人も、読んで意義深いものだと思います。