「ぼく」の目の前から忽然と消えたトニオ爺さん。「ぼく」はその帰還を信じて、爺さんの家に通っているのだが……「ぼく」の真摯さに胸を撃たれながら、ともにトニオ爺さんの帰りを待っているような気持ちになりました。クトゥルフ神話がお好きな方に、お勧めできる一編です。
トニオ爺さんにより語られる宇宙的な体験。物語の背景に広がる世界は広大。姿を消していたトニオ爺さん。突然姿を現し、消える謎の男。現実と不思議が交錯する。トニオ爺さんの語る物語がどういうものなのかも、気になります。