第56話 到着
開聞岳が見えた頃知覧へ着陸した。それと同時に何か独特な雰囲気を感じた。まるで皆の魂がうずめき合っているかのような。
早々に到着挨拶を済ませ部屋に入った。どうやら俺はエースパイロットらしく個室を与えられた。部屋の窓からの景色は殺風景だが妙に落ち着かせてくれる。
治郎の奴絶対に夢叶えろよ、決して死ぬなよ
これでよかったのだ
自分に言い聞かせて眠りについた。またも深い眠りについた。死ぬことが決まってから本当によく眠れる、なぜだろうか?死ねば今までの重圧から解放されるからだろうか?
いや、違う
死ぬことを受け入れらていないから、何も考えずにすむ眠りの世界に逃げているだけだ。
いや、これも違う気がする
そもそも自らの死を受け入れられる者などいるのか?生きている者に死を経験した人など一人もいない。皆未知なる世界だ。そもそも死とはなんだ?物質としての人間、魂としての人間、骨は残れどそこに何もない。
出撃までは自由な時間を与えられた。
残り数日の命どう過ごそうか
俺は特攻隊員として死んだ SaisenTobutaira @SaisenTobutaira0126
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