管理教育、画一主義にクサビを打ち込む傑作。『かげ』のお節介さが実に素晴らしい。家での冷ややかな仕打ちにハラハラさせられる一方、希望を取り戻す主人公のみずみずしい感性がシャワーのように心の肌を洗う。 もっと大勢の読者に是非読まれて欲しい。
物語は字数じゃない。 五千文字以下の物語なのに、そこにはとても素敵な世界が描かれている。 これは絵本。心の絵本。 かげのけものが住まう先、それはわたしの影。 どこか遠くへ行きたいと、かげのけものはいつも私に語りかける。