異世界転生モノには当たり前のように「ゲーム用語」が輸入されて使用されているわけだけれども、その大半はというとRPG(とくにMMO?)っぽい単語になっている。
でもゲームって別にRPGだけじゃないじゃん?
……とばかりに、この小説は「格闘ゲーム」から用語を引っ張ってきてるという、まあそういう代物なのですな。
こうなると他のジャンルのゲームでもいろいろとできそうだなぁと思うわけですが、こういうのは「ジャンルとしてある程度の専門用語が確立している」ほうが面白いので、そういった点でも「格ゲー」というのはいいチョイスだよなーと思う次第です。
ロケテスト版から本稼働を楽しみにしていた作品です。
聖女の祈りとワンコインによって、異世界に召喚されたのは「投げキャラ」。
格闘ゲームの常識を剣と魔法のファンタジー世界に持ち込み、並み居るモンスターを投げまくる! 吸い込みまくる!
ところどころ、格闘ゲームの用語が現れくすぐられつつ、そこへのツッコミの追いつかないほどの熱いバトルが展開されていきます。
読者の皆さまにおかれましては、格闘ゲームがわからなくても、大体問題ありません。どうせツッコミが追いつかないので。
なによりも、豪胆で心優しい投げキャラヒーロー・ロザリオマスクの魅力が素晴らしい。
どんな強敵でも、どんな巨大な相手でも投げて見せ、その強さを誇示するこの新ヒーローの活躍を、ずっと観ていたい!
今後の展開を楽しみにしています。