最後に
完結という力
完結させるのは間違いなく大変です。
けれど、完結させたからこそ得られるメリットも沢山あります。
本エッセイの結びとして、そんなメリットを挙げてみましょう。
【メリット① あなたの代表作になります】
ネット小説界隈で、「完結」まで辿り着いた作品の数は非常に少ないそうです。
小説家になろうですと、数%程度なんだとか。
また、きちんと終わらせている物語ですから、自信を持って他の方にもお勧めできますね。なにせ、エタる心配がないわけです。
(読者としての湊波も、最近は完結作品の方が安心して読めるから良いよなあ…と思ったり)
私も、「代表作は何?」と聞かれれば、「世界で一番あなたがきらい」を代表作に挙げます。それは評価とか出来云々ではなく、「自分の描きたい世界をきちんと最後まで書けたから」、なのです。
どんなに人気の作品であっても、完結している作品は少ない。
そういう意味では、完結まで導けたことを誇っていいし、その作品を代表作として宣伝してよい。私はそう思います。
【メリット② 完結作品であっても、ちょっとした宣伝で読者が見込めます】
作品は完結後はネットの海に埋もれておしまい…以前、私はそう思っていました。
けれど実際は違います。
ありがたいことに、完結後であってもブクマしてくださり、一気読みしてくださる方がいらっしゃいました。
実際、完結直後の総pv数は9000前後でしたが、完結から7ヶ月経った今、総pv数は21000弱頂いております(本当にありがとうございます)。
もちろん、この裏には自主企画やツイッターで宣伝…という工夫があったわけですが。
裏を返せば、ちょっとした宣伝をするだけでも、誰かに読んでもらえるわけです。
完結している分、クライマックスの盛り上がり込みで宣伝できるので、一気読みされる確率も高いかも。
【メリット③ 次作への改善点が見えてくる】
完結作品を改めて読み返してみると、良かった点、悪かった点が見えてくるかと思います。
ぜひそれを次回作に生かしてください。
良かった点は、まるごとそのまま活かせば良いです。
悪かった点は、優先度が高いもの(個人的な感覚で良いので、「もっとも自分が修正したい部分」かつ「今の自分の技量で対応できそうなもの」)を1つ選んでください。
改善点は必ず1つです。2つ以上を同時に改善するのは難しい。1つ1つ、ステップを踏んでいくことが大切です。
イラストだって、「構図も」「色ぬりも」「手の描き方も」と欲張るとうまくいきません。一つ一つの課題をじっくり解決していく。地道ですが、こつこつやることが大切だと思います。
こんなこと、完結させなくてもできるじゃないか、と思われるかも知れません。
けれど、書いている途中で「ここはダメだな」と思っていた部分も、完結後に見返してみれば「思ったよりも悪くないかも」と思うことはザラにあります。実際にそうでした。
「ここはダメだな…」と思っても、完結までは我慢して執筆の手を止めないこと。反省は完結後にすること。このスタンスは貫いて損はなかったな、と思います(なので、オススメしています)。
*注意!*
「完結作品を改稿するのはダメなの?」というご意見もあると思います。
もちろん、改稿して良いのです。私も、公募に応募するために完結作品を見返して、不要なシーンはカットしました。おかげで、ストーリー全体がすっきりしたかな、とも思います。
その一方で、永遠に改稿し続けるのはおすすめしません(個人的意見です)。
残酷なことに、完璧なものは永遠に書けない…私はそう思います。どれだけ直しても、次の修正点が出てきてしまう。
あなたの書きたい作品が、たった一作であるならば、改稿に命を注いでもよいでしょう。
けれど、少しでも新しい物語を描きたいと思ったのならば…ぜひ、前作の改稿はほどほどに。
前作で成し遂げられなかったことを、新作で成功させてあげてください。
以上になります。
ぐだぐだと更新を続けてきました本エッセイですが、これにて終了となります。
ここに書いた全ては、あくまでも私個人の一意見です。
ですが、少しでも皆さんのお役に立てれば、非常に嬉しいです。
みなさんが、ご自身の愛する物語を最後まで描ききれますように。
本当にありがとうございました。
Re: ゼロから始めるカクヨム生活 湊波 @souha0113
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