約束のあやかし堂 ~夏時雨の誓い~

作者 陰東 一華菱

46

17人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

【物語は】
ある者が、声が聞こえ思案に耽るところから始まる。それは幻聴なのか、それとも現実なのか。その相手を待つある者に、イヤな予感が過る。これは、始まりの章。全ての始まりであり、経緯がここに記されている。
本編が始まると、少し雰囲気が変わり、主人公の視点となる。まずここで凄いと思うのは、時代らしさを産むという拘り。ページが変わっただけで、時代が変わったのだなと感じ、自然に切り替わる。しかも、読みやすい。主人公がここにいる目的や、どれほど何に興味が惹かれているのか。一般的な感覚と自分の感覚との違い。それにより、拘りなども表現されていく。彼女は宿にて土地の情報を得るのだが、その中で一番興味を惹かれたものが意外なものであった。

【登場人物の魅力】
冒頭に出てくる人物については、後程さらに語られるのではなかと感じた。この物語はモノローグで語られていくが、とても分かりやすく滑らかな文体と作風が特徴だと言える。今回のお遍路についてどれほど楽しみにしていたのか、心情によって伝わってくる。他にも、彼女のアクティブさからは、スピード感を得られる。それは、何を考え何を思い、どういう行動に出るのか。何に興味関心を持つのか、その理由はなんなのかなどが丁寧に描かれており、読者を納得させつつ、展開されていく。その為、彼女がどんな人物でなのか、明確な言葉として書かれていなくても、分かりやすいのである。
彼女は、好きなものに対しての姿勢も大切にしている。だからこそ、在り方について、自分なりの考えを述べることが出来るし、好きなものを大切に出来る。そして、明確な意思を持って行動できるのではないかと思う。

【物語の魅力】
この物語に出てくる登場人物たちは、それぞれ特徴があり、自分の意志で生きていることがわかる。現代でなら認められたかもしれない多様性。しかし、昔はマイノリティの存在自体が認められていなかっ… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

最初からハートフル、もうすっかりハートフル。
いつの間にかこの世界に惹き込まれてしまいました。
まだまだ始まったばかりのお話で、これからを楽しみにしています。


―あらすじ―

寺社仏閣巡りが趣味の女子大生、藤岡加奈子は大学の夏休みを利用して四国お遍路巡りに挑戦した。
が、わずか11日で八十八ヶ所巡りを全て達成してしまう。

夏休みは2ヶ月あった。このままではすごくすごく勿体無いことになる!

というわけで残りも田舎で過ごすことにした加奈子だが、そんな彼女の前に舞いを踊る猫又が現れた?!