観測者と訪問者:2
「意外と善戦してるね」
自分はSFに出てくるようなボードを見るのをやめて隣にいる『観測者』に目をやる。
「うん。 随分と殺されてしまったね。せっかく一生懸命作ったのに」
『観測者』はそう言いながら右手からあの化け物の人形を沢山作り出す。作り出すと言うより出現していると言う方があっているかもしれない。
「さて、また何体か送り出さないとね」
そう言ってリアルな地球儀に人形を押し込んでいく。これでまた何人死んでしまうんだろう。
「今日だけで3000人。ちなみにあの化け物は1232体やられたよ。 このままだと人類はやばいかもね」
『観測者』は地球儀を見ながらニヤニヤとしている。その姿が悪魔のような……天使のような……やはり矛盾している雰囲気だな。
「さて……名残惜しいんだけど。 そろそろ君が限界みたいだね」
すると自分の体がキラキラと輝き始めた。まるでSFでどこかに飛ばされるような。そんなイメージがあった。
「さて……さよならとは突然だね」
また一人ぼっちになってしまうじゃないか。
「まぁね。 それでも私は君の事を見守るよ」
自分からでるキラキラが強くなっていく。
本当に突然だったな。
「そんなもんだよ。人間は。それじゃあね●●●●君」
なんだって?それは自分の名前……?
もう少し大きな声で言って欲しいな。
──次はぁ秋葉原ぁ秋葉原ぁ。
はっ、いつの間にか寝てしまっていたのか……。なんだか面白いような悲しいような夢を見ていたような。
──プシュー
まぁいいか。それより今日は……
自分は秋葉原で降りて電気街の方へ歩いていった……………
「うーん。 面白いんだけどね。まだあるね」
私は考える。これより面白い事を。
「そうだ。 ●●●●君が言ってたRPG。これいいじゃないか」
私は考える。今より面白い事を。
「うーん。……新しい箱庭かな。 RPGのようなね」
私は作り始める。今より面白い世界を。
「天使と悪魔と人間。どうなるんだろう。今より楽しそうだね」
私は作った。今より面白いと思う世界を……
現代に魔物……化け物が現れたら、きっと日常を破壊していくのだろう ペグ @pa-gu
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