第4話

ある雪の日の朝。


馬車に乗って教会へ向かうマリアの目に、一人の少女が映った。


「止めて」


粗末な衣服の少女は、両手を擦り合わせ息を吹き掛けながら、辛うじて立っていた。


「おはよう」


凍える少女に声を掛けた。

昔の自分に重なる…私は御主人様のように助けることが出来るのか?自信はない。


それでも──

その冷えた手が未来を繋ぐのだと信じて


マリアは少女の手を取った。






fin

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それでもこの冷えた手が ぴおに @piony

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