君と僕の時間を刻むのは

如月風斗

僕と君の時を刻むのは

 僕は君に一目ぼれをした。


 君は輝いていて、凛としている。

 僕は君を絶対に大切にすると誓った。


 それから君は僕と一緒に楽しいこともうれしいことも僕が上司に怒られて苦しんでいる時だって一緒にいてくれた。


 いつだって君と一緒に時を刻んでいたんだ。

 僕らはやがて年を取っていく。


 僕も君もいろんなことがあったけどやっぱり君を選んでよかった。


 君は僕の一生の宝物だよ。


 いつまでも輝き、時を刻み、僕の生活を支えてくれる。

 いつだって味方でいてくれた。


 君は黄金の針をいつまでも止まることなく動かして、踊るように回転する。

 回れば回るほど僕と君のいる時間は長くなっていくんだ。

 その動きはいつ見ても見とれてしまう。


 君がいてくれてよかった。


 君は僕の近くで“カチカチ”と音を鳴らしながら時を刻む。

 周りに浮かぶ数字は僕にいろいろな時間をくれた。


 もうだいぶ年を取ったものだな。

 

 ゆっくりと窓の外の景色を眺める僕の腕で、君は夕焼けの淡い日に照らされながら今日も美しく舞うように時を刻んでいく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

君と僕の時間を刻むのは 如月風斗 @kisaragihuuto

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ