新しいことを始めたい!2
「何でも屋…を始めたいなーって…」
「ああ、俺も見た!探偵みたいな事するやつでしょ?」
「もう私たち5年でしょ?新しいことを始めたいなーって!」
なんだ。タケルも知ってるんだ。なら話は早いかも!
「具体的にどんなことをするのですか?」
コウも少し前のめりになった。
「んー…何でも屋をやっていたのは大人だったけど…彼氏が浮気しているのかを証拠を集めて突きつける…みたいな?」
「面白そうじゃない。興味があるわ。」
ミサも乗ってきた。
「やりたいやりたい!楽しそう!」
ソウタもニコニコしながら体を前に出した。
「ノア…はどう思う?」
ノアは表情が動かないしあまり喋らないから気持ちが読めない…一体どう思っているのかな?
「別に私はいいわよ。」
「じゃあ、みんな賛成ってことでいいよね!」
皆を見回す。
「ひとつ聞いてもいいだろうか?」
コウが手を挙げる。
「…何?」
頭がいいコウの事だ。めんどくさいこと言ってくるんじゃないだろうな…
「場所はどうする?どうやって広める?小学五年生の何でも屋に来るやつなんているのか?お金も必要なんじゃないのか?」
「あー…それは…」
そう言えばそうだ。どうすれば…
「私が何とかするわよ。」
ノアが冷静につぶやいた。
「あ、そういえばノアの家って金持ちだよな?」
タケルが聞いた。
「まぁ、そうね。自慢のようになってしまうけれど、お父様が会長なの。近くに小さめの家をいくつか持っているわ。場所はそこでいい。ひろめ方はネットね。お父様の会社はネット回線の会社だから、ホームページを作ってもらいましょう。小学生だから人が来ない心配は…まぁお父様の名前をホームページに入れて、この会社の子供なら…って感じで来てくれるはず。お金はもちろん心配ないわ。」
皆はうなずきながら納得した様子だ。
「ほう…それならいいか…」
コウも納得したようだ。
「ノアすげー!完璧じゃん!」
ソウタも目をキラキラさせている。
「お父さんはOKしてくれるの?断られないの?」
ミサは心配そうに首を傾げる。
「また自慢のようになってしまうけれど、私は一人娘。そして、お金も有り余っているから、許してもらえるはずよ。」
「へーっ。なら、大丈夫なのね。」
「とっても楽しくなりそーだね!」
ソウタが飛び跳ねた。
「よし、じゃあ準備を始めよー!」
下町の何でも屋 サツちゃそ@暇人 @hatune39
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