貴女が遠くへ行く 純子さんの幸せを願って

野口マッハ剛(ごう)

手離したくなかった

わかりあえなかったよね

いくら手を伸ばしても

闇から光の中へと救ってくれたのは貴女でした


どうしようもなかったあの頃

貴女は一瞬で天使に変わった

貴女がいつかは遠くへ行くことを

俺は知らずに

貴女の笑顔を見つめていた


貴女は幸せをつかんだんだね

俺は貴女を救えなかった

貴女は幸せになった

俺はまたひとりぼっちになるんだ

貴女と過ごした時間が俺の胸に突き刺さる

もう会えないんだ

俺は貴女を救えなかった


俺はまた闇をさまよう

今度は貴女が居ない

もう俺は二度と光を見ることができないんだ

貴女は遠くへ行く

ひとりぼっちの俺を残して


闇は冷たくて暗い

俺は貴女との思い出を抱いてさまよう

もう会えない

俺は貴女の笑顔にもう一度だけ見たかった

もう叶わないんだ


長い闇は俺の心をぐちゃぐちゃにした

いつしか貴女との思い出さえも消えて行く

もう一度だけ貴女に会いたかった


さよなら、純子さん

俺はまたひとりぼっちに戻るんだ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

貴女が遠くへ行く 純子さんの幸せを願って 野口マッハ剛(ごう) @nogutigo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説