第四章 ダンジョンの真相

1、方針×チーム名

電脳シータ誘拐事件から3日が経ち小次郎さんのお見舞いと、今後の方針に関して話すため、みんなで病院に来た。


「小次郎さん、足の具合はどうですか?」


「全然問題ないな、これなら来週にでも退院できるらしい」


「よかったです。」


「それで今日は今後の方針とかをシータちゃんの持っている情報を聞いて話そうと思って。」


「はい、私の持っている情報としては、このダンジョンは何らかの意図で人工的に作られたものみたいなんです。地下に巨大な空洞を作ってしまったがゆえに、地盤が耐え切れず、大規模な地盤沈下が起こったしまったみたいで。なんの意図で作られたかはまだ調査中ですが、人工的に作ったものならば、ダンジョンを登れば必ず地上に出れると推測されます。」


「なるほど、結局はダンジョンのモンスターを倒して上を目指すことに変わりはなさそうだな。で、ユウキ、ダンジョン攻略をするって話は変わらずでいいのか?」


「はい、地上に通じている可能性が高くなりましたし、ダンジョン攻略しましょう。」


「オッケー、今ってダンジョンはどうなってる?」


「それは私から話しますね。私の指示でホワイトナイツが第二階層をほぼ調べつくし、前回のサイクロプスのようなフロアボスのみになった状態ですが、今回は、巨大なクモ型のモンスターで、むやみに突っ込めないのと、巨大なモンスターの周りに小さいクモが居るので、作戦を立てている状態です。一応名前は『スパイダークイーン』と名付けました。」


「ん?どうした?ウミ。」


「あ、いや、クモ苦手で・・・。」


「それで、実は、第一回層の時がそうだったんですが、ダンジョンをくまなく探すと、ボスの動きの傾向とかが書かれた石板があったんです。」


「あ、俺たちに教えてくれたあれか。」


「はい、誰が何の目的で置いたかはこれも不明なのですが、二階層でもないかみんなが探し回っている状態です。」


「なるほど、とりあえず俺たちは、小次郎さんが復活してくれるまで動けないから、石板探しはホワイトナイツの人たちに任せよう。」


「そんじゃ俺は早く足を治さないとな。」


「あの?」


「どうしたウミ?」


「うちのチームも人が増えてきましたし、チーム名とかつけませんか?」


「お、良いね。」


「ウミは何か考えてる?」


「実はずっと考えてたんですけど、私たちの拠点の名前とかどうでしょうか?」


「『武具屋つばき』か、良いんじゃない。」


「俺も賛成だぜ」


「おじいちゃんも喜びます!」


こうして、俺たちのチーム「武具屋つばき」が誕生した。

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秋葉原アンダークエスト よしのひろき @yosino_hiroki

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