第4話 高見沢高校入学編 4
高見沢高校に帰宅部はいない。
(実際に帰宅部というものは存在しねえ!! ・・・・・・みたいなツッコミはなしとして)とにかく部活動に所属していない生徒は、この学校にはいない。
その理由は生徒手帳に記載されている、学則第三十一項が原因である。
「当学園の生徒は、社会の一員となるべく日々の部活動で社交性、団結力を高め、1人1人がこの学則を尊重しなければならない」
半ば強制的な学則で、何度も生徒会で学則改変の議題になっている。
それでも新入生を除き、2年生と3年生全員が何らかの部活動に所属している。
季節は春。
それは出会いと別れの季節。
学校に置き換えるなら、入学式と卒業式に該当するが・・・・・しかし出会いに限ってはもう1つある。
・・・・・・・・そう、部活動の勧誘及び部活動決めだ。
入学から2週間がたった丁度良い時期に、仮入部というお試し期間が来る。
勿論、悠記も例外なく部活動に入らなきゃいけないのだが
・・・・・「こんなの、やってられるか!!!!!!!! 」
仮入部記入用紙を丸めて、ゴミ箱に捨てる有様だった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「部活動には入らなきゃ・・・・・だめ? 」
ボクは上目遣いで美紗に聞いた。
その返答は「ダメ、ダメだよ♪ さしあたって放課後に演劇部の新歓があるからイこ♪ 」
と、新入生部活動勧誘行事に誘われてしまった。
タイミングが悪いことに、今日の放課後は特に用事はない。
せっかく出来た友達の誘いを断るのは悪いし、何より誘われたこと自体はうれしいのだ。口では、「時間の無駄です」と嫌な反応を示すも、内心は「友達みたいで楽しい♪ 」と、全く真逆のことを思ってしまっている。
・・・・・・典型的な「ツンデレ」を発動しているのである。
だからこの誘いも結局引き受けてしまった。
「仕方ないよね・・・・友達からの誘いだし」と呟きながら階段を上り、正面の廊下を左に曲がる。
しばらく進むと、手を振っている美紗が見えた。
どうやら先に来て、待ってくれていたみたいだ。
「はあっ はあっ! ごめん待った!? ・・ってなんていう格好してんの!! 」
美紗はあろうことかお姫様チックのロリータ服を着ていた。
凡人からの秀才。コミケでチートどもを捻じ伏せる!! 藤宮 結人 @13773501
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