第2話
林檎は赤、空や海は青、木に生い茂る葉は緑
きっとそれは誰でも知っている 普通 と言うものだろう。
誰がその色にしたかは僕は知らない、きっと誰でもないだろうから。
僕はよくズレていると言われる、それは恐らく周りの人間とは明らかに違う、つまりは普通じゃないと言う事だろう。自分がよく知っている
それから僕は他の人間との間に境界線を引いた。目には見えない心の境界線だ。アイツらの冷たい目や後ろ指から自分を守る為に、目を背いて塞いだ。
隔てられた見えない壁の向こうを見て、羨ましいと思うことはあっても決して壁を壊してまで行こうとは思えなかった、痛めつけられて傷を負うのが目に見えている。
…でもそんな壁の向こうでトントンとノックする変わり者がいた。どうして関わろうとするのか、全く理解できない。笑いものにしたいなら勝手にしていればいいものを君はずっと微笑んで何やら言葉を紡いでいた。
色だけでなく心まで読めないな
無色透明 めぷ @maple001
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