本作の主人公は、百回生まれ変わったら百回同じ選択をすると思う。街の人々の様子が非常にリアル。様々な角度で集団心理を考える切り口にもなる。
私もマリン・ブラックハートと同じ招待状をもらったつもりで、そこに書かれている質問に答えつつ読み進めていきました。で! その結果、私も彼女の船旅の隣客として波に揺られているところなのでした! 誰か、た、た、助けて! 傲慢な彼女の態度に眉をひそめる気持ちに、最後はまた別の感情がじわりと湧いてくる良作ショートショートです。「集団になると、人は怖いよね」