第23話 憩いの場
それからというもの、吉良京と元客から追われながらの大学生活を送っている。
「緑ちゃん、何か疲れてる?」
「…」
その為、大学内での一息つける場所が主人からの呼び出しの場になるとは思ってもいなかった。
「ごめんね、激しくシ過ぎた?」
「…」
先程の激しい行為の所為もあるが、大体は日頃の疲れの所為だと思う。
吉良京と元客に会わない様に大学生活を送るのはとても神経を使うという事に気が付いた。
何時もなら行為が終わり次第戻るのだが、疲れから来るものか、行為後から来る倦怠感からか、頭がぼーっとしてしまう。
「緑ちゃん?」
「うん…」
「疲れちゃった?」
「うん…」
「まだ少し時間あるから、ご飯食べる?」
「うん…」
「それとも、寝る?」
「うん…」
「はい、あーんして」
いつのまにか口の中にご飯が運ばれ、流れのまま食べては飲み込む。それを何度か繰り返された後、飲み物を流し込まれた。
「寝ていいよ?」
「うん…」
この時の私は、吉良京と元客にどのようにしたら会わずに大学生活を送れるか、について考えるのに精一杯であった。
その為、いつの間にか主人の膝の上で眠りに付いていた私が起きた時には何がどうなっているのか分からず驚いたし、主人も主人で一緒に眠っていたらしく、起きたと同時に第2ラウンドを始めようとしてくる事にも驚いた。
「え、と…?」
「うん?」
「も、もう、講義始まるよ…?」
「うん」
「え、はじまるの…?!」
「うん」
「え、はじめるの…?!」
「うん」
「え、はじめちゃーー」
「緑ちゃん、ごめんね」
「…」
「次の講義は諦めて?」
「…」
「もう一回シたい」
「…」
もちろん、私に拒否権等ない。
次の講義は諦めざるを得なく、妖艶な雰囲気を纏った主人の手によって第2ラウンドが開始された。
身体カラ始マル恋 宝化 @mctkr
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