結婚から始まる、あまあまな恋愛!

最初、キャッチフレーズに惹かれてやってきました。

「笑わないって断言されたら、笑わせたくなるじゃないですか!」

そりゃそうだ。こちとら、関西人だ。「笑わない」って言われたら、そりゃあ、笑わせてやりたい。うむ。この女主人公ルーテシアの手腕、とくと見せていただこう。
そう思って読み始めたんですが……。

笑わせたい相手は、ルーテシアの夫、ヘルマン。
ただ、「笑わせる」だけじゃダメなんですよ。
こうね。自分だけを見て、そっとほほ笑む、というか。甘く緩やかに口角を上げる、といいうか。
そこに、「愛情」がないと、笑わせても意味がないというか……。

ぶっちゃけ、自分を見て、自分に微笑んでほしいというか!!

そりゃそうだよ! これ、恋愛物語だものっ!
ただ笑わせるだけだったら、お笑い番組見せるか、くすぐるよっ! 
恋愛物語だものっ! 特別な笑顔じゃなきゃ、やだよ!

そんな、ルーテシアの、「ヘルマンさまに笑ってほしい」というところから始まる、この物語。

もうね。じれじれ、もだもだで……。

途中、何度も床を転がりまわって、「なんだ、この可愛い生き物たちはっ」と叫びたくなること必至ですよ。
恋愛に手慣れてない二人が、一生懸命距離を詰めていくところがもう。
発狂しそうなほど可愛い。

なんとなく、後日譚が読んでみたい。そんな読後感も素敵でした。

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