2.作品の選び方と読み方

 さて、読み手がまず最初にやる事と言えば「作品を探す事」です。読む作品が無ければ始まりません。


 こと「カクヨムコン4」であれば、その参加作品を一覧で探す事が出来るので、楽と言えば楽です。


 で、その作品一覧ですが、デフォルトの状態では「週間ランキング」になっていると思います。それ以外だと「新着順」という項目がありますが、並び替える項目はその二つ。ぶっちゃけそんなに多くは無いのです。


 一応ランキングは「週間」となってはいますが、正直な所、それが大きく前後するとう事はそこまでありません。理由は簡単。デフォルトでその順位になっているので、見る方も「上位から」見て行くことが多いから。恐らく思い当たるフシがある人も居るのではないでしょうか。


 その探し方が悪いとは決して言いません。


 ただ自分は「ランキング上位に居る作品が必ずしも自分に刺さる作品とは限らない」と考えています。


 理由は色々あります。


 ランキング上位に居る作品にはやっぱりそれ相応の「ストロングポイント」があるからなのですが、自分はこのランキング上位者の「ストロングポイント」は大きく三つの要素が強いのではないかと思っています。それはすなわち「減点する場所の少なさ」と「一話のキャッチ―さ」と「展開の早さ」です。早い話「最初の数話で引き付けられるかどうか」という事。


しかし、これは「作品が読者にとって好みであるか」とは必ずしも相関があるとは限りません。


 ご存知の方も多いかもしれませんが、ジャンプ黄金期を彩った、今でも名前を聞く作品たちは、減点法で行けば結構厳しい時があります。しかし、それらが何故受けたのかと言えば、それを超える「加点」があったからです。そして、今ではビッグタイトルとなった作品も、一時期は打ち切りがちらつくレベルだった……なんていうのは良く聞く話です。それでもその作品は最終的に多くの人に「響く」作品になったのです。


 これらの話は「読み方」にも関わってきます。ネットの小説を「何話までで判断するか」という問いを投げかけた時、かなり少ない数字が返って来るのではないかと思います。


 しかし少し立ち止まって考えてみてほしいのです。例えばライトノベルの深夜アニメは、一巻を(ものによりますが)大体2~4話くらいで消化することが多いです。そうなると俗にいう「一話切り」という基準は大体小説にして2万五千字~5万字くらいで判断するということになります。


ネット小説の一話分は公式によれば(確か)3000~5000字くらいかいい、という話なので、おおい方の5000字で割ってやると、その話数は5話から10話です。そこまでいって初めて「アニメ一話」なのです。一話二話で切る判断はハッキリ言って早すぎるのです。


 上記の話をざっくりと纏めていくと「自分の好みにあった作品は必ずしもランキング上位作品とは限らない」「判断するのに、2万5千字は必要なのではないか」という事になります。勿論、絶対ではありません。判断や見切りが上手い人(自分の友人なんかがそうですが)はもっと早くても良いですし、もしかしたらもっと後ろまで見ないと分からないかもしれない、という事です。あ、文体が苦手ってのは仕方ないかな?


 その上で、作品を探す時ですが、「ランキング中位あたりから上に上がっていく」というのが個人的にはお勧めです。

 

 理由は色々あるのですが、ランキング下位の作品は単純に更新が暫くされていなかったり、まだ公開されて間もない可能性があるので、そもそも判断しづらいというのが一番大きくて、大体「良いところもあるけど、悪い所もある。人によっては刺さる作品」が潜っているのが真ん中位から少し上あたりだという個人的な体感があるからです。まあそうで無い場合もあるんですけど。


 後は曜日ごとに時間を決めて、新着を上からあさる、というのもランダム性があっていいかもしれませんね。


【ざっくりポイント纏め】

・ランキング上位作品は良い作品ではあるが、自分に刺さるかどうかは分からない

・作品探しは「新着」か「週間ランキング」のランキング中位あたりから上位へのぼっていくのが個人的にはお勧め

・見切るタイミングはアニメ一話を参考にして、最低でも二万五千字くらいにしたほうがいい

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