第102話 相談5号 長編を書けない。主要登場人物は2人、複雑な人間関係の排除、時系列展開

相談いただきました。


どっちつかずの人間ですが 書かずにはいられない

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888418186/episodes/1177354054888418190


長編が書けない、つじつまが合わなくなる。『貧乏くじ男、東奔西走』もざっと拝見しました。

『貧乏くじ男、東奔西走』は長さの割りに登場人物が多く、その人間関係も過去の関わり合いも複雑です。この調子で長編にしたら、かなりこんがらがるだろうなあと思います。第1話だけで6人登場し、ほとんどがふつうの家族や恋人、兄弟という関係ではありません。説明が必要です。


つじつまが合わないことが気になるようでしたら、主要登場人物をふたりに絞り、人間関係も単純にして時系列で進む話にすればよいと思います。この方法だとシーンをつなぐにも困りません。なにしろ時系列ですから。


第76話 最高と最悪。真っ二つに評価が分かれたプロローグの実物

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888031782/episodes/1177354054888205226

義眼堂 あなたの世界の半分をいただきます

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888271956


自分はどうだったっけ? と思って上記を見たら主要登場人物はどちらも3人でした。プロローグはおよそ1万字、義眼堂は約7千字です。義眼堂はあのまま長編にできますが、おそらくひとつのシーンに登場する主な人物はふたりだけだと思います。プロローグもほとんどのシーンはふたりだけです。そしてどちらも時系列で進んでいます(そうでない箇所は回想して語らせています)。これだけが解決策ではないし、推奨方法でもありませんが、楽でわかりやすいのは確かです。

1万字以内だと主要登場人物や出来事を絞らないと難しいでしょう。それが’うまくできるようになってから、長編に挑戦すると楽です。短編を何本を書いてからつなげれば長編になります。ちなみに長編は本1冊分以上を指すことが多いので目安としては10万字以上は必要です。四百字詰原稿用紙換算で350枚くらいです。


・ひとつのシーンに登場する主要人物はふたり

・複雑な人間関係は排除する

・できるだけ時系列で進め、それが無理な場合は回想で代替する

・短編(2万字以内)の場合は一番書きたいひとつに集中する

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