概要
出会いと別れを経た二人が、手を取り合うまでの小さな御伽噺。
「あなたの心臓をください」
中学最後の日。そう言って制服の第二ボタンを差し出した少女に背を向けてから三年。
大学進学と共に故郷の町へ戻って来た央は、少女──垣内みゆと再会をする。特異な体質を持っている彼女は地上から数十センチ浮いて立ち、央に向かってにこりと微笑んだ。
再会から始まる小さな恋の御伽噺。
中学最後の日。そう言って制服の第二ボタンを差し出した少女に背を向けてから三年。
大学進学と共に故郷の町へ戻って来た央は、少女──垣内みゆと再会をする。特異な体質を持っている彼女は地上から数十センチ浮いて立ち、央に向かってにこりと微笑んだ。
再会から始まる小さな恋の御伽噺。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!想いが宿る場所を『心臓』と呼ぶのなら
気持ちごと差し出す言葉として、これ以上ない告白の言葉から物語がはじまります。
「あなたの心臓をください」
リアルに考えてしまえばすこしグロテスクでもあるこの言葉に、それこそ胸の奥まで締め付けられるような気持ちを覚えたのは、もう何年も前のことでした。
カクヨムでの再掲載(加筆修正などされたとも聞きました) おめでとうございます&ありがとうございます。
このお話に巡り合って、一番最初に読み終わった時に考えたのは、「こころ」や「きもち」が宿る場所はどこなのだろう、ということでした。
このお話に関して述べれば、それは紛れもなく「心臓」であるのだと思います。命を巡らせる場所。温かな熱で鼓動を刻む…続きを読む