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第3話ジョージ・マイケル3への応援コメント
前話で『紅人が社長になってからは手渡しにしている』と予告されていたように、まず前半部は、母親宅訪問の話ですね。
そして前話で私が「この女性は重要キャラなのか、モブなのか」と気にしていた『乾あかり』がモブではないことが明かされました(むしろメインの一人?)。このさりげない明かし方は、面白いと感じました。
そして義理の父との会話。
>「大人なら最低限、口の利き方に気をつけなさい。この家が誰のおかげで裕福な暮らしを享受できているのかお分かりでしょう」
このセリフは、とても印象に残りました。私も時々「読者がツッコミを入れてくれること」を前提とした、片手落ちな記述を敢えて使うことがありますが、この「口の利き方に気をつけろ」も、その一種ですかね?
また、年長者に対して「誰のおかげで」と平気で言う主人公に対して少しもやっとしましたが、すぐに考え直して「ああ、このセリフ一つで『優秀なデザインチャイルドであるが、だからこそ逆に、あたたかい人間性は欠如している』というキャラクター像を表現しているのだな」と理解しました(それならば、これは「うまいな」とも思いました)。
……なんて考えていたら、その後、義理の父の方が『人間性に問題ある』ようなセリフがバンバン出てきて、結局この場面で作者は何を表現したかったのか、ちょっとよくわからなくなりました。
続いて後半部。
不良の話。殺伐とした世界観(ですよね?)を表現する意味で「『地元ではちょっと有名な』という程度の不良が、我々の世界の不良よりも明らかに凶悪」というのを描くのは、良いエピソードだと思いました。
そして少女の正体に関しては、
>「こちらファルコン、ホワイトオスプレイ応答願う」
>『こちらホワイトオスプレイどうぞ』
>「手を出すな。俺が行く」
この会話だけで「ああ、護衛をつけているのだな。ということは……」と「わかる人にはわかる」程度の示唆を入れておいてから、最後の最後で、
>「シスコンめ」
この一言で明記するのは、二段階の示し方で、面白いと思いました。
以上、色々と書いてきましたが。
『1人最低2作品を3話まで』ということなので、ここで総括的なことを。
いかにも『現役理系学生』の書く小説、という感じでした。こういう作風、私は好きです。ただし、これが広く世間に受け入れられるかどうかは、また別問題。私自身「小説ではなく論文を読んでいるような気分になる」と言われるような作風(特に長編)であり「自分を曲げて、書きたいものが書けなくなるくらいならば、万人受けするものでなくていい」と割り切ろうとしていますが、やっぱり「でも一人でも多くの人に読んでもらいたなあ」と思ってしまうので……。勝手ながら「作者さんも似たような心境かな」と想像してしまいました。
第2話ジョージ・マイケル2への応援コメント
前話に引き続き、自主企画を意識して、細かく感想を書き込みます。
まず前半部。
設定の作り込みは凄い、と思いました。どちらかといえば私も設定大好きで「せっかくの設定は機会を作って披露したい」というタイプなので、ここは『見習いたい点』というより『共感できる点』という感じです。
そんなことを思いながら読んでいくと、高槻、タクミと登場キャラが増えてきて……。
ここで少し「ん?」と思う部分がありました。
それまで基本的に主人公視点で描かれていたエピソードが、
> タクミは一礼して社長室を後にする。本当は紅人に仕事を断って欲しかったのだが、それは無理なようだ。だったら気持ちを切り替えて前向きに行くしかないとタクミは思った。
この辺で、明らかに『タクミ視点』に変わるんですよね。『紅人に仕事を断って欲しかったのだが、それは無理なようだ』という文に主語はありませんが、タクミの気持ちでしょうし。その直後の文には、はっきりと『とタクミは思った』と書かれていますし。
突然視点が変わって少し気になる読者も出てきそうですが、この程度は、まだ許容範囲と私は感じます。「ここから部分的にタクミ視点になったのだな」と理解して読み進めたところで、問題は、その次の段落。
> どうやら官邸で思い浮かべた最悪のビジョンが現実になりそうな予感がしてきた。
「誰が思い浮かべたのか、誰がそういう予感を感じたのか」の省略された一文。いくら段落を変えてあるとはいえ、直前が『とタクミは思った』だっただけに、私は最初、これタクミの心情だと思ってしまいました。それから「いやタクミは官邸に行ってないよな? そこで『最悪のビジョン』を思い浮かべたのは、主人公だったよな?」と思って、わざわざ前話を確認することになりました。
こうやって視点が切り替わったところで、主語(主体)を省略されると、さすがに混乱します。作者の頭の中では「基本は主人公の視点・心情説明だから」というのがあって省略可能なのでしょうが、一瞬混乱する読者は私だけではないだろう、と思いました。作者としては「その程度のことは言わなくても(省いても)わかるだろう」ということでも、案外わからない(少なくとも、瞬間的にはわからない)のが読者というものだと思います。
続いて後半部。
まずは乾あかり。「また新しいキャラが出てきたな、女性の名前っぽいから、ヒロインの一人なのかな」と思いましたが……。でも彼女に関しては『説明』だけで『描写』は一切ない(成績上位という抽象的なエピソードだけで、具体的なエピソードはない)ので、特に印象には残りませんでした(これが作者の意図通りならば良いのですが、もしも「ここで名前を出した事くらいは覚えておいてほしい」というのであれば、もう少し具体的な記述が必要かと思います)。私は、彼女よりもむしろ自動調理装置の方が印象に残りました。一つだけれど台詞もあったし、少しですが『無愛想な声で』というイメージを喚起させる記述もあったし。
そんなことを思いながら読んでいたら、続いて場面は高校へ。「ああ、このために『乾あかり』の説明をしたのか。ちゃんと同じエピソード内で出てくるのだな」と思ったら、彼女は登場せず、代わりに担任、保健の先生と出てきて……。
保健の先生は、印象に残りました。主人公とがっつり関わる場面が描かれ、彼女視点の心情表現までありましたから。裏の顔もある需要キャラっぽいので、これは良い点だと思いました。
第1話ジョージ・マイケル 1への応援コメント
「第2回現代ファンタジー品評会《内容必読》」企画から読みに来ました。
『自分ではわからない作品の問題点を知り、以後の執筆活動に役立てる』『人の作品から表現の仕方などを学ぶ』とのことなので、それを意識して感想を書き込みます。
まず、最初にしっかりと世界観の設定が示されているのは良かったと思います。個人的には、こういう作風、好きです。同時に「これは冒頭で、いきなり読者をふるい落としに来たかな?」とも感じました。ここで脱落してしまう読者も多いでしょうね。物語ではなく、設定書・歴史書を読まされているような気分になって。
「これについて来てくれる読者だけで上等!」という姿勢は私も好きですが、もしも「少しでも多くの読者に読んでもらえるよう、大幅に改善したい」という気持ちがあるのであれば、ここは逆に『問題点』になるのでしょう。(もしも、の前提が続く上で書いてしまいますが)その場合は、設定書・歴史書の雰囲気を柔らかくするために「その部分をプロローグの物語として書き直す。プロローグ限定のキャラを設定して登場させて、2050年、2090年、2110年、2115年の時点で、それぞれの物語(会話も交えて右往左往・悪戦苦闘する場面)を書くのは、どうだろう?」と考えてしまいました。
そして、一行の空白の後「そんな100年間の説明が終わって、本編が始まって……」と思ったら、いきなり『第三次世界大戦初期』。ここでも少し『設定書・歴史書』が続いて、主人公が総理官邸を訪れたところから、ようやく『物語』スタートと感じました。
防衛大臣、秘書さん、部下の東。登場人物も増えましたね。秘書さんの描写、部屋から出て行くだけで「何ができるか、どういうキャラか」を示したところは、細かい部分ですが「うまい」と感じました。
作者からの返信
確かに、はじめの一話がふるい落としとは前々から言われていたので参考にしたいと思います。
第3話ジョージ・マイケル3への応援コメント
こんにちは。
企画から参りました、蟬時雨です。規約のように3話分を読んでの感想を、私なりに述べさせていただきます。
申し訳ありませんが、もし、ご不快に思われたならばこのコメントは削除していただいて構いません。よろしくお願い致します。
まず、世界観の設定がしっかりしている、と感じました。1話目であれほど世界について述べることができるのは、それだけ作り込まれているからだと思われました。特に、銃火器、飛行機や車などの乗り物の類いなどについての描写が上手いと感じました。未来でありながらも残存するテクノロジーについては想像がしやすく、良いと思います。
また、個々のキャラクターの描写も巧みでした。紅人さんや取り巻く人々の仕事のオンオフでの違いや母君やその家族とのぎこちない空気感などが、会話や地の文で上手く表現されていると感じさせられました。
次に、僭越ながら気になった点を言わせていただきます。
やはり、世界観がとても作り込まれていて素晴らしいのですが、最初の1話目で何人かの読者様が目が滑ってしまわないか心配です。だからといって情報量を削るのではなく、情報を小出しにするのも一つの手ではないかな、と思います。拙いながらも例を出すならば、二人の武装運輸会社の社員が過去を振り返りながら会話する中で、順に説明していく、のような感じでしょうか。
参考までに報告ですが、いくつかの部分で振り仮名の表示が上手く出力されていないのを発見いたしました。見間違いでしたら申し訳ないです。
私が3話まで読ませていただいた感想は以上となります。とても長文になってしまい、本っ当にすみません……!
最後になりましたが、企画の発案と実施をしていただき、重ね重ね感謝申し上げます!
有難うございました!!
第3話ジョージ・マイケル3への応援コメント
初めまして。
企画に参加させていただいております、佑佳と申します。
始めに、企画立ち上げありがとうございます。
こちらの企画がなければ出逢えなかったご縁を大切にしたく、また大原様がご提示しておられます企画方針に則り、三話まで読んだ上での感想を稚拙ながら書かせていただきたく思います。
もしも最適ではないとご判断なさいましたら、削除なさって構いません。
しばしお付き合い願います(^^)
作品情報の掘り下げ、また世界観の構築はとてもしっかりなさっているなと驚きました。
三話までで『世界観』『置かれた立場』『身の上話』『日常と仕事時の性格の違い』を読者へ提供してしまえるのはそれだけ設定が確固たるものだからかと。素晴らしいです。
しかし個人的にはですが、初っ端から情報量が多い印象を受けました。
ちょっと読者が置いていかれてしまう不安を感じます。
入り込み口としてで提案するならば、例えばまず紅人が二百万をお母様へ渡すところから始まり「? 二百万??」と読者へ植え付けた後に「実は会社やっててね、頭も良くてね……」と連ねつつ職場へ場面転換、などはいかがでしょうか。
主人公の立場から世界を広げていく方が、尚更臨場感があるように感じました。
副題が【ジョージ・マイケル】であるけれども肝心のジョージ・マイケルは名前と写真が出てきた程度、というのも多少勿体ないように感じます。
ジョージ・マイケルが例えばどう「悪い」だとか、なぜ「殺らなければならないのか」など、読者へ『紅人と対峙させるんですよ』という因果関係の印象を与えることで、没入感や主人公目線を得られるのではと考えます。
舞台が百年後の、それも大戦後の未来でありつつ、しかし変に未来的ではない部分(ドローンや戦闘機の種類等最近の現実でも有り得ている物)を使用している描写は、「あっ、やっぱりまだ残ってるよね」「こう進化するのは確かに有り得そう!」と読者へわくわくを提供する良い材料になっていました。
その細かい匙加減はお上手だなと目を見張ります。
大原様のその豊富な知識に、読者は大変勉強になることでしょう!
素敵な才能の原石を、これからも共に磨いてゆきましょう(^^)
お節介な長文を大変失礼いたしました。
重ねて御礼申し上げます、ありがとうございました!
作者からの返信
ご意見ありがとうございます。
起承転結を意識すぎだと自覚しましたね。もう少し肩の力を抜いて書けるように努力したいと思います。
読者の読みやすい文章構成の勉強をしていこうと思いました。
またの参加をお待ちしてます。
第4話ジョージマイケル4への応援コメント
企画に参加させて頂きました。お礼申し上げます。
1話に感想を書いてしまいました。申し訳ありません。ルールが3話でした。
圧倒的だと思いました。ハードボイルドに、ミリタリー要素を絡めた大作ですね。
作り込まれた設定には敬服いたすばかり。しかも行間が詰まっているのに読みやすい。相当な筆力です。知識にもかなり奥深さを感じます。凄いです。
ここからは、私の趣向による感想を少し。音、匂い、重さ等々の五感を使った臨場感が欲しいです。それと、難しい内容を洗練してここまで書けてしまうがゆえに、全てを書いてしまう。少し説明過多のように思います。それが好き嫌いを生むかも知れません。
作者からの返信
読んで頂きありがとうございます。説明過多なのは自分でも感じていましたが、ご指摘いただいたことで確信を得られました。
光や風と言った自然を使った描写を多用してきましたが、これからはご指摘通り五感を使った描写をしていこうと思います。
コメントありがとうございました。
17話〜拉致少年少女奪還編3〜への応援コメント
読ませていただきました\(´ω` )/
設定も単語も格好よくて、ここからの展開がとても楽しみです。
執筆、応援しております。
作者からの返信
コメントありがとうございます。これからもお願いします