こんにちは。
企画から参りました、蟬時雨です。規約のように3話分を読んでの感想を、私なりに述べさせていただきます。
申し訳ありませんが、もし、ご不快に思われたならばこのコメントは削除していただいて構いません。よろしくお願い致します。
まず、世界観の設定がしっかりしている、と感じました。1話目であれほど世界について述べることができるのは、それだけ作り込まれているからだと思われました。特に、銃火器、飛行機や車などの乗り物の類いなどについての描写が上手いと感じました。未来でありながらも残存するテクノロジーについては想像がしやすく、良いと思います。
また、個々のキャラクターの描写も巧みでした。紅人さんや取り巻く人々の仕事のオンオフでの違いや母君やその家族とのぎこちない空気感などが、会話や地の文で上手く表現されていると感じさせられました。
次に、僭越ながら気になった点を言わせていただきます。
やはり、世界観がとても作り込まれていて素晴らしいのですが、最初の1話目で何人かの読者様が目が滑ってしまわないか心配です。だからといって情報量を削るのではなく、情報を小出しにするのも一つの手ではないかな、と思います。拙いながらも例を出すならば、二人の武装運輸会社の社員が過去を振り返りながら会話する中で、順に説明していく、のような感じでしょうか。
参考までに報告ですが、いくつかの部分で振り仮名の表示が上手く出力されていないのを発見いたしました。見間違いでしたら申し訳ないです。
私が3話まで読ませていただいた感想は以上となります。とても長文になってしまい、本っ当にすみません……!
最後になりましたが、企画の発案と実施をしていただき、重ね重ね感謝申し上げます!
有難うございました!!
初めまして。
企画に参加させていただいております、佑佳と申します。
始めに、企画立ち上げありがとうございます。
こちらの企画がなければ出逢えなかったご縁を大切にしたく、また大原様がご提示しておられます企画方針に則り、三話まで読んだ上での感想を稚拙ながら書かせていただきたく思います。
もしも最適ではないとご判断なさいましたら、削除なさって構いません。
しばしお付き合い願います(^^)
作品情報の掘り下げ、また世界観の構築はとてもしっかりなさっているなと驚きました。
三話までで『世界観』『置かれた立場』『身の上話』『日常と仕事時の性格の違い』を読者へ提供してしまえるのはそれだけ設定が確固たるものだからかと。素晴らしいです。
しかし個人的にはですが、初っ端から情報量が多い印象を受けました。
ちょっと読者が置いていかれてしまう不安を感じます。
入り込み口としてで提案するならば、例えばまず紅人が二百万をお母様へ渡すところから始まり「? 二百万??」と読者へ植え付けた後に「実は会社やっててね、頭も良くてね……」と連ねつつ職場へ場面転換、などはいかがでしょうか。
主人公の立場から世界を広げていく方が、尚更臨場感があるように感じました。
副題が【ジョージ・マイケル】であるけれども肝心のジョージ・マイケルは名前と写真が出てきた程度、というのも多少勿体ないように感じます。
ジョージ・マイケルが例えばどう「悪い」だとか、なぜ「殺らなければならないのか」など、読者へ『紅人と対峙させるんですよ』という因果関係の印象を与えることで、没入感や主人公目線を得られるのではと考えます。
舞台が百年後の、それも大戦後の未来でありつつ、しかし変に未来的ではない部分(ドローンや戦闘機の種類等最近の現実でも有り得ている物)を使用している描写は、「あっ、やっぱりまだ残ってるよね」「こう進化するのは確かに有り得そう!」と読者へわくわくを提供する良い材料になっていました。
その細かい匙加減はお上手だなと目を見張ります。
大原様のその豊富な知識に、読者は大変勉強になることでしょう!
素敵な才能の原石を、これからも共に磨いてゆきましょう(^^)
お節介な長文を大変失礼いたしました。
重ねて御礼申し上げます、ありがとうございました!
作者からの返信
ご意見ありがとうございます。
起承転結を意識すぎだと自覚しましたね。もう少し肩の力を抜いて書けるように努力したいと思います。
読者の読みやすい文章構成の勉強をしていこうと思いました。
またの参加をお待ちしてます。
編集済
前話で『紅人が社長になってからは手渡しにしている』と予告されていたように、まず前半部は、母親宅訪問の話ですね。
そして前話で私が「この女性は重要キャラなのか、モブなのか」と気にしていた『乾あかり』がモブではないことが明かされました(むしろメインの一人?)。このさりげない明かし方は、面白いと感じました。
そして義理の父との会話。
>「大人なら最低限、口の利き方に気をつけなさい。この家が誰のおかげで裕福な暮らしを享受できているのかお分かりでしょう」
このセリフは、とても印象に残りました。私も時々「読者がツッコミを入れてくれること」を前提とした、片手落ちな記述を敢えて使うことがありますが、この「口の利き方に気をつけろ」も、その一種ですかね?
また、年長者に対して「誰のおかげで」と平気で言う主人公に対して少しもやっとしましたが、すぐに考え直して「ああ、このセリフ一つで『優秀なデザインチャイルドであるが、だからこそ逆に、あたたかい人間性は欠如している』というキャラクター像を表現しているのだな」と理解しました(それならば、これは「うまいな」とも思いました)。
……なんて考えていたら、その後、義理の父の方が『人間性に問題ある』ようなセリフがバンバン出てきて、結局この場面で作者は何を表現したかったのか、ちょっとよくわからなくなりました。
続いて後半部。
不良の話。殺伐とした世界観(ですよね?)を表現する意味で「『地元ではちょっと有名な』という程度の不良が、我々の世界の不良よりも明らかに凶悪」というのを描くのは、良いエピソードだと思いました。
そして少女の正体に関しては、
>「こちらファルコン、ホワイトオスプレイ応答願う」
>『こちらホワイトオスプレイどうぞ』
>「手を出すな。俺が行く」
この会話だけで「ああ、護衛をつけているのだな。ということは……」と「わかる人にはわかる」程度の示唆を入れておいてから、最後の最後で、
>「シスコンめ」
この一言で明記するのは、二段階の示し方で、面白いと思いました。
以上、色々と書いてきましたが。
『1人最低2作品を3話まで』ということなので、ここで総括的なことを。
いかにも『現役理系学生』の書く小説、という感じでした。こういう作風、私は好きです。ただし、これが広く世間に受け入れられるかどうかは、また別問題。私自身「小説ではなく論文を読んでいるような気分になる」と言われるような作風(特に長編)であり「自分を曲げて、書きたいものが書けなくなるくらいならば、万人受けするものでなくていい」と割り切ろうとしていますが、やっぱり「でも一人でも多くの人に読んでもらいたなあ」と思ってしまうので……。勝手ながら「作者さんも似たような心境かな」と想像してしまいました。