distortion

この世界に俺の居場所はない。

そう悟ったのは高校1年の夏だ。俺の高校は学年開始と同時にテストでクラスの学習能力を測り、点数に応じた授業のカリキュラムを組まれ、点数の良かった順に上からA,B,C,D,E,Fに分けられる。

俺のテストの点数は全教科90点超えで、文句のつけようのない点数だった。しかし、俺以外の39人のクラスメイトは、全員全教科15点未満。

到底他のクラスより点数が高い筈もなく、F組が確定した。

F組が確定してからの初めての授業。

それは酷かった。お喋りや、お菓子を食べるなどで授業どころではなかった。

反省の色も見せないクラスメイトに俺はキレた。

「おい、お前ら、何で点数が低いくせに勉強しないんだよ。」

「はぁ?うちらが勉強しなくてもあんたに関係ないじゃ~ん?」

がっつり校則違反の髪染めをしているビッチ野郎に続きヤンキーって顔してる男子が

「自分は点数が高いからって調子乗ってんじゃねーぞ!クソ野郎!勉強以外なんの取り柄もねぇじゃねえか!」

「お前は勉強も何も取り柄が無いじゃないか。良く人のこと言えるな。寝言は寝てから言ってくれ。」

「なっ...!貴様ァァァァァアアア!!!」

ヤンキーの拳が飛んできたので一瞬考える。避けるべきか、避けないべきか。避ければ回りのやつからのコンボで痛め付けられる。避けなければ回りのやつからのコンボで痛め付けられる。おい、待て一緒じゃねーか。

なら素直に受けて学校を辞めてもらおう。

そして

ゴス

拳が俺の頬を捕らえたと同時に殆どの男子が一斉に俺に飛びかかってくる。

そこからの記憶はない。

右手の骨は折れ、歯は3本折れ、顎の骨にひびが入った。

意外と冷静にこのあとどうするか考える事ができた。俺はクラスメイトを訴えて金をもぎ取る。

そのとき、スマホから通知がきた。

みてみると


『.』

だけ書いてあった。

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