初恋流星群。
橘璃都
第1話
流星群。それは、宇宙のずっとずっと奥から、私たちに届く光の軌跡の連なり。ただ一点の星光が放射状に広がってかたち取る流星。
今日の空は生憎曇っていた。数年前、あの日、今日と同じ場所で、四人で肩を並べて夜空を見上げたときには見えていたのに。あの頃の願いは、儚く、どこか宇宙の果てで散ってしまった。
君たちは覚えているだろうか?あの頃私たちは皆対等で、純粋で、ただ未来の希望を胸にしっかり地べたを踏みしめて立っていた。それなのに、あの日、私はそっと永遠を祈ったのに、今はもう、くすんで澱んだこの空みたいにぐちゃぐちゃで濁った感情を抱えるまま大人になってしまったんだ。覚えてるよね、忘れるわけがない。何故なら、君たちも私と同じようにあの時、永遠を祈り未来だった今に光を見出していたのだから。
初恋流星群。 橘璃都 @mmh_20
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