第3話 その職業は、魔法使い
橘 「は?……すまんよく聞こえなかったもう1度良いか?」
ガタイの良い男 「分かった。良いかよく聞け!お前の職業は、魔法使いだ!!!」
残念な事に、「なるほど!魔法使いか!」っと、脳天気な事を言えるほど俺の頭の中は、ハッピーにできていなかったようだ。
橘「この世界は、剣がメインの世界なんだろ!じゃあなんで俺は、剣士とか騎士とかじゃないんだ!!!」
こういう異世界転生ものは、俺が勇者とかに選ばれるように出来てたりは、しないのかと、現実の辛さをひしひしと体験させられた……
ガタイの良い男「何?お前まさか、魔法使いが不満なのか……?」
まるでゴミを見るような目でこちらを、見てきた。
橘「当たり前だろ!!!なんで、異世界転生してきてまで後ろでコソコソ味方をカバーする役目をしなきゃならないんだ!!!」
思っていた事を口にする、それと同時に男はとても深いため息と冷たい目でこちらを、見てきた。
ガタイの良い男 「魔法使いが、後ろでコソコソ味方のサポートをするというのは、完全なるお前の偏見だ、良く考えてみろ。相手は、剣しか使えないが、お前はこの世界で、魔法も使えれば身体強化だってできるんだぞ……どう考えても魔法使いが、嫌な理由が分からないんだが…」
そう言われれば、相手は自分の剣が当たる所まで、こっちに接近しないと攻撃出来ないが、俺は遠距離から攻撃できるのか。
橘「そう考えると、魔法使いって良いな。それで、他に魔法使いは、大体何人くらいいるのか、分かるか?」
ガタイの良い男「あぁこの世界の魔法使いは、お前だけだぞ。」
その話を聞いた時、周りとは違うという優越感と、自分以外誰もいないという、孤独感を一緒に味わいながら。
ただただ、広い草原を、この男と、一緒に近場の街を目指して歩いていく、俺のこれから始まる新たな生活のために…。
万年ボッチの俺が異世界に行っても周りと、違ってしまう。(ボッチの運命) @sle
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