#5会議
都内で起きた警備員6名が、キメラに殺害される、という事件から数日間、キメラによる殺人事件が
十数件、連続して起きたため、アポトシスは本部指揮官である
道長匠{Mitinaga Takumi}S5捜査官をはじめとした会議が開かれた。
「全員そろったか?早速だが会議を始める。先日起きた警備員6名が殺害された事件をきっかけに、
都内各地でキメラによる殺人事件が起きているということはすでに知っている者も多いだろう。
はじめの事件で見つかった証拠の中に、ある組織の存在を匂わせるような物が見つかった。
それについては、百々、おまえから説明してやってくれ。」
「ああ、わかりました道長S5捜査官がそう言うなら私から説明しましょうか。」
道長捜査官と百々捜査官は仲がいいトいうよりは古くからの知り合い。そんな間柄のようだった。
二人の表情からそう感じさせられた。
「ではみなさん、前のモニターをどうぞ。」
彼はモニターにレイの、超グロい超エグい、前腕を躊躇なく映し出しタ。
映し出されたそれを見るやいなや目を細める者もいれば見えないよう目を手で覆う者、
僕は人それぞれとる行動にこれほどの差があるのだトそう思った。 その中でも、道長S5捜査官は
百々捜査官のその行動に呆れているように、頭を抱えているようだった。
「百々、ここにいる捜査官が全員、そういう物に耐性があるわけじゃないんだ。写真はいいから当時の 状況を口頭で説明しろ。」
「ああ、すまない。説明するには詳しくわかるようにと思って用意したのだが。
この会議にはまだ 生まれて間もない子鹿が混ざっているのを忘れていた。」
彼はそこにいる新人捜査官全員に煽って喧嘩を売った。数名から反論の声が上がりそうになったが、
彼は意にも介さず、しゃべり始めた。
「今、見てもらった腕は、はじめの事件があったビルの外にある木陰に落ちていたキメラのものだ。
現場の証拠から見て、キメラ同士争いあった時に一方の腕が切り落とされたと判断した。
その指についていたこのリングが証拠だ。」
モニターが再びつくとそこには髑髏に鎌のかかった紋章が刻まれていた。
「この紋章は、黒死神{kurosigami}という、人の殺しから、同種のキメラにまで手をかけたり、
その他様々な法外行為に手を染めている組織の紋章だ。こいつらは基本手がかりになるような痕跡は、 残さない。まぁ今回はラッキーだといえるだろう。」
ここで話し手が変わった。
「とまあ、百々が話したとおり、黒死神を潰せるチャンスだ。ここにいる者には、この紋章を餌として 捜査を進めてもらいたい。以上捜査会議を終了する。」
会議が終わった。
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会議から十数日、髑髏の紋章を頼りに多くの捜査官が捜査を進めた。
多くの捜査官が多くのキメラを駆除した。 しかし、捜査は難航した。
当初は、餌に釣られるキメラが現れると予想された。
だが人が想像していたより何倍も組織として統率がとられているということが判明した。
僕らが、黒死神と一戦交えるのはまだ先のことになる。
僕は黒死神と戦う前に、別の全く新しい脅威を身をもって、味わうことになる。
それは黒死神を追うための捜査中のことである。
#5えんd
キメラ (chimera) あ=R @A-ra_r
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