この戦いか終わったら結婚してくれ

佐世保 悟

第1話 終戦

「ねぇ、君たち人間は僕が死んだら僕の代わりを見つけられるのかい?」

戦闘序盤では全ての攻撃を反射していた黒をベースに金色の龍の刺繍が入ったチャイナドレスも今や見る影がないほどボロボロだ。加えて敵対者の装備している般若には右目の部分にアルトの正拳突きが刺さる。3%程の確立で起きるクリティカルヒットの威力は絶大であり、仮面の右上部が粉砕され、中にはあどけない幼さが残る少女の顔が見え隠れする。殴り飛ばされた彼女は背後に設置された玉座に頭から激突したが後方にバク転することにより勢いを殺し、魔法使いの炎熱系魔法スキルの追撃を躱した。

「闇よ逆巻け。」

少女はブロードソードに触れ魔力を注ぐ。通常なら、わからん殺しビームがブロードソードから放たれる筈だが、今の彼女にはそこまでの魔力は無く、ブロードソードに集まっていた魔力は霧散した。そしてスキル後硬直だけが彼女を襲う。直後アルトは武器ストレージから召喚した150キログラム程の鉄製のメイスを3本彼女に投げつけ城の壁に打ち込む。魔力を体内で練れなくなる術式がメイスから彼女に流れ込む。

「出る杭は打たれるんだよ。魔王さん。悲しいけどこれも仕事だから恨まないでね」

アルトの隣にいた魔法少女は600秒かけて練りあげ、作り上げた炎の槍ロンギヌスを魔王に投げつける。

魔王たる彼女は、諦めたように瞳をゆっくりと閉じた。

槍はアルト諸共魔王の心臓部を貫き破る。

「……は?」

アルトの背中に表現しきれない程の痛みが現れ、アルトの意識はそこで消えた




















戦争中は自分じゃない何かにならないと、闘えない。だけど、戦争が終わっても何かから素の自分に戻れない


仲良しの女の子と共に魔王を殺した。

その後、戦士スキルは必要なくなった、

「わたしたち、もう必要ないのね」

彼女はそう言った。

そうこうしてると新しい魔王の臣下名乗るものが現れた。もうモンスターは全て相当したのに。新しいモンスターは勇者スキルを装備し、防具も一新、キャンセルルートを覚えていた。

敵の黒幕はかつての友で幼なじみで結婚を誓い合った彼女。話し合おうと手を差し出したが、彼女はそれを払い除け、戦闘になる。両者出し切りの必殺技を使うも、「今、戦闘者たるあなたはもの足りてるんじゃなくて?」と問われ動揺し、敗北する

仲間がやられていた時、兄貴がぶん殴り喝を入れてくれる


彼女の方は、主人公レプリカ

ネトゲプレイヤー異世界召喚者


はぁー。なぁ、俺たち魔王を倒したのに今日も社食でケドン肩肉のアメリカンバーガーに気持ちだけのレタスとトマト、あとフライドポテトだぜ?もうこれで何日目だ?


「言うなよ、魔王を倒した報奨金より魔王を倒すための軍事費の借金返済を他国に返すのが先さ。」

皿の空きスペースにケチャップを付け、ポテトにつける。「最も、王国が貴族に俺たちに送られるはずの報奨金を送っちまったせいで、一生ここの名物料理を食わせる温情だけしかないけどな。」

2ヶ月間食べ続けた、ゲドンの肉を飽き飽きと言った表情で頬張る。

「ったく、他国から集めた金がめるなら、せめてパルテノン寺規模の建物を作りゃいいのにな、」

レストランのテラスから砂漠から顔を出すサボテンを眺めながら兄に問う。

「今日の仕事は?」

「子後からレイズおばさん家の対泥棒護衛とマーサおばさん家の雑草抜きさ」

「ははっ勇者の仕事は凄いな」

「うるせーな。お前は?」

「決まってんだろ?下町住民の虐殺さ」

兄は天を仰ぐ

「はぁ、俺には王都貴族がモンスターに見えてきたよ。どーも。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

この戦いか終わったら結婚してくれ 佐世保 悟 @teritama0912

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る