5 僕のエピソード

こんにちは。

僕の名前はナータン。一応、リベラートレ王国の王宮の警備兵をしています。


その日は一日中忙しかったです。

学校を卒業して2年、新米の僕はとてもこき使われました。


理由は簡単です。

その日は勇者様御一行がいらっしゃる日だったからです。


あの世界中を暗黒の時代に陥れ、好き勝手振舞っていた傲慢の極みが倒れたのです。

僕たちの村も泣いて喜びました。


魔王様の直下だったダークドラゴンのボスとレフレクシオンのボス、つまり竜王夫婦が魔王様を裏切って、勇者様に情報を流したからだとか。


今竜王夫婦は未だ頂上までたどり着いた人はいないとされるフースバリのロックマウンテンにいるというもっぱらの噂です。


話が逸れました。

勇者様御一行は凄かったです。剣の名人で剣術神として彼を崇めている人もいるというラルフ様。

彫りの深い、ワイルドそうなイケメンです。

くしゃくしゃの髪がとてもチャーミングな人でした。


隣の人は獣人一の美しさと剣の腕を誇るというレイナ様。

豪胆で豪快な性格からはわかりにくいけれど、実は獣人達が住む王国、シーグムンドという国の第8王女らしいです。

美しくて強い王女様。素敵。


そしてリオン様。

儚い雰囲気で、くるくるのロングヘアがとてもよく似合う、神秘的なまでの美少女でした。

家は精霊の加護を受けているとまで言われた、神官を多く輩出されている名門貴族のクレーメンス家。

聖女と言われるだけあって、笑顔が優しい素敵な方です。


リーディエ様。

クリストフェル魔術学校時代、神童といわれ、その名前を国中に轟かせた稀代の錬金術師です。

魔法は上位魔法を無詠唱で自由自在に操り、魔術神との呼び声高く、見た目もこの世のものとは思えないほど美しかった。


そして、ジュゼッペ様。

ある日突然現れ、奇才の一言に尽きます。

頭がとってもとっても良く、大陸のおよそ0.1%にも満たない希少な魔物・ドワーフとも対等に語り合えると思います。

頭がとにかく良く、一度見たことは鮮明に覚えることができ、薬学も人間の常識を大きく覆し、大陸中の天才が集まるといわれるヴレッドラード学術大学の入学試験では異例の満点。最年少にもかかわらず、しかも簡単という。

ヴレッドラードの入学試験で満点なんて、学術神イェルハルド様以来の史上2人目。

2日かかるのが当たり前といわれる試験を半刻で終わらせたとか。

それだけではなく、竜王夫婦の子供でレフレクシオンとダークドラゴンのハーフドラゴンを使い魔として従えているのです。

見た目はサラサラの黒髪に涼しげな瞳、見た目からもう頭の良さが滲み出る長身のイケメンさん。


…このパーティには、美形でないと入れないのかな?

あ、上官に呼ばれたのでもう行きますね。

機会があればまた話しましょう、是非。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

大賢者になったけど全然モテない件について。 @EricaKr

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ