小気味のいいテンポで刻まれる台詞回しと、死ぬときゃ死ぬ容赦のなさ。
命の値段は銀貨より安く、非情な世界はちょっとステップを踏み間違えれば奈落の底へ真っ逆さま。
お上品な技と技を競い合う決闘などは存在せず、煽り煽られ気付けばいつもブラッドバス。
死にたくないなら今日を足掻いて明日へ繋げ。
荒廃した終末後の世界で繰り広げられる、健康優良不良少年たち(一部除く)のピカレスクロマン。
ジャンルは何だろ?闇鍋的に混ざってはいるが、あえて言うならポストアポカリプス・ファンタジー・パンク?
川崎康宏「銃と魔法」やTRPG「シャドウラン」みたいに、人、エルフ、ゴブリン、オークなど多様な「人種」が存在し、技術や呪文や銃や薬で戦い殺し死に生きる。
ヒロインも魅力的だが、それ以上に女房役の蜥蜴とマスコットの機械が魅力的で愛らしい。
一級品のエンターテイメントをご賞味あれ。