近代錬金術師 ロリコンが幼女を錬成する!?

カワサキタイチ

第1話 プロローグ

 我が名は木野(きの) 織太朗(おたろう)!

 ――決してキモオタという低俗な者ではない!?


 我は崇高なる『幼女』を愛する大賢者(ロリコン)ナリ!

 我はそして大賢者から『錬金術士』にジョブチェンジを成功した者なり!


 ――我は39歳独身、終身孤独(エンドレスティアーズ)と戦う者なり!


 我は崇める『魔法剣士 フェイト神!』

 我はひれ伏す『バスケ女子 智花神!』

 我がポークビッツがそり立つ『宙のクドリャフカ神!?』


 我が人生に悔いしか無いわ!!


 ……今日も黙々と『事務作業』を繰り返す日々……。

 時間だけが粛々と経過していく……。


 仲間などいないこの異世界の地にて……我は奮闘する!


「おい!キモオタ!また残業時間間違ってたぞ!」

 異世界のモンスターの咆吼に一喜一憂する……!

「あああ!スミマセン!来月度に0.5時間分加算しておきます……」


 哀れなゴブリン共よ……。

 我を罵倒して『メスゴブリン』や『ゴブリンリーダー』からのイヤミに耐える低俗なモブゴブリンよ……。


 所詮貴様らは『このまま老いて逝くだけ』のクズ共よ……。


 ――いや、あのモブゴブリンには……。

 たしか小学4年生の子供がいたな?

 |彼奴(きゃつ)らにも時には奴に立つ事もあるもんだな!

 この前円卓会議に連れてきていたな……。


 ――まさに大天使だ!

 ゴブリンごとぎが生み出した大天使だった!


 ――但し、大天使もあと遅くても3年もすればただの雌豚(メスブタ)になってしまうのだ……。

 『時≪初潮≫』とは残酷な理(ことわり)だ!

 かつて崇め奉った『カードの桜神』も、この理に敗北せり存在……。


 我は『大賢者』にして『錬金術士』なる選ばれし存在……!

 我は目指す……『永久の天使』の錬成を……!


 ……『トルゥゥ!トルゥゥ!』

 ――鳴り響く『終焉の笛』!!か?


「はい!経理部、木野です」

「……あ!織田朗(おたろう)くん!」

「……総務の凛(りん)です!」


 ――終身孤独を訂正しよう。我にも同胞がこの異世界にもいる……。

 魔女の『巫女(ふじょ) 凛(リン)』だ!『Fランク』魔女だ!

「……手に入れた?例のブツ?」

 魔女と錬金術士がやり取りする物など一つしか無い……!

「ああ……完璧だ!高純度な『賢者の石版≪初回特典BD≫』だ!」

「今回は、『智花神』のあられもないパンが……!」


 魔女との秘密の会話を傍受したのか……?

 見た目からも気持ち悪い雰囲気を出す奴が我がフィールド≪事務所≫に入ってきた。


「おい!キモオタ!営業車のガソリン切れてるぞ!ガソリン代よこせ!」

 外周警備隊のモブスライムだ!態度だけがデカくて役に立たない雑魚キャラだ。

 働きもせず、金をむしり取り『PUB≪コンビニ≫』に入り浸る社会のクズだ!

「ああ!はいはい!『3,000円』渡しますのでレシート持って来てください」


 モブスライムを華麗に排除し、魔女との通信を再開する……!


「あ、ゴメンゴメン。営業の『スラリン』が来てガソリン代渡してた」


 魔女は答える……!

「……あはは!たしかにあいつの『頭のワックス』キモいわ!」

「……今時?ポマードってやつ?ワックスじゃないよね!!今はワックスだよ!」


「で、凛ちゃんどうするよ?家来て観るかね?」


「……いやいや!『智花様』のありがたい御来光を観て平常心でいられるわけ無いじゃん!我が右手(シャイニングハンド)を止められるとおもうかね!?」

「……貸しておくれよ!」


「貴様!借りた嫁で事を成すとは……まさに賢者の極み(ヘンタイシュクジョ)!」


「……だまれ!大賢者!(ヘンタイシンシ)」

「……あ!BDの事より、今月の『PDM』の集いどうする?」


 ――丁度、我も魔女との集会を考えていた。

魔女である『凛』とは『崇高なる幼女を愛する同胞』としてある活動をしている。


「ああ、そうだな。今月も『幼女錬成』の『錬金術』の進捗状況チェックだな」


 ――そう、我らは『木野 織田朗(おたろう)』と『巫女 凛』は……。

 ―― 『永遠の幼女』を『幼女召喚』を成し遂げる為……結託した……。


秘密結社『PDM≪プロジェクト・ドールズマスター≫』だ!

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