第7話

「勇者が攻めて来ましたッ!」

聖剣使いの勇者をニホンに返してから3日後、

魔王城最深部の部屋で叫び声が響きわたる。


相変わらず城内に緊張がはしらなかった。


やっぱり勇者が攻めて来ることに慣れているご様子。


部屋の奥から

「またか...」

とため息混じりの声が聞こえる。


王座に腰を掛けている声の主は今日もスエットを着ている。


「今回の勇者の装備は?」


「ええっと…」


「やっぱ教えてくれなくていいや。

どうせ俺TUEEEのチートスキルってやつでしょ。」


ため息をはくと椅子から立ち上がった。


魔王アノニムは気怠そうにスエットから

魔王っぽい服に着替え始めた。


「ったく…ニホンからくる勇者は

みんな同じようなスキルを使うのかね…」


アノニムは再び王座に腰かけると

勇者が訪れるのを待った。

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魔王様、勇者が(また)攻めて来るそうですっ! 深谷 秀兵 @Syu-hey

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