ユニコーンへ歌う

作者 和泉瑠璃

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★★★ Excellent!!!

本作の魅力は、何といっても歌魔法。
魔法を使うときには、マザーグースのような詩が流れます。
これが本当に綺麗。
おとぎ話のような世界観に、可愛い主人公たちも相まって、ほのぼのできます。

しかしお話は、ユニコーンが見たいという目的のお城抜け出しから始まって、この世界の行く末に関わりそうな事件に発展するという壮大なストーリーに。
王子ウィル、いとこのレイラ、シルヴィアの三人はこの事態に対応できるのか?

世界は綺麗ではないかもしれないけれど、きっと彼らなら、それを美しいものにしてくれる。
そう思いながら読んでいます。

★★ Very Good!!

<良かった部分>
・ファンタジーの世界観を思わせながら、列車が登場したり
物理法則を無視した身体を小動物に変身させるなど、文字通りの魔法が登場し、不思議な世界観でした。

・歌、を重要視する独自の設定。その歌詞にも趣を感じました。

・それぞれのキャラの台詞の掛け合いなど自然に展開されていたように感じました。ただアクションが伴う部分で地の文だけで進行するところがあると感じ、もう少しセリフだったり心理描写をより入れ込むとより良くなるのかなと思いました。

<気になった部分>
・『オリヴィエは、どうしてあのとき角に貫かれたのか得心がいき、膝から力が抜けた。』
→貫かれなかったのか、の間違いではないでしょうか。

・今後の物語の方向性についてです。この物語は主人公たち皆で囚われてるユニコーン達を解放することが目的の話なのか、それともウィル王子が王になる過程のひとつとしてユニコーンのエピソードがあるのかが、自分の中では明確にならずもやもやした部分がありました。

★★★ Excellent!!!

圧倒的文章力です。
私はカクヨムを含め、あまりweb小説というものを読まないのですが、これほど書ける人がいるなら、今後web小説というものに注目せざるを得ないな、と感じました。
プロローグは、あえて読者にとってわからないシーンから始まります。この工夫だけで、引き込まれます。伏線の回収が楽しみです。
物語は、王子とそのいとこの二人の姫たちという、高貴な三人の少年少女が、生まれて初めて旅に出て、幻の生物ユニコーンを見に行くところから始まります。
まるで、彼らが横にいるかのように、自由に歩き回れる! という彼らのわくわくどきどきの興奮が伝わってきます。
魔法もりだくさんの本格ファンタジーが好きな方は、必読です!