第2話 俺も知らなかったんだけど、生まれたときから幽霊やってました。
「はっ」
目覚たらそこは真っ白な世界だった。
記憶ははっきりしている。そうだ。お化け屋敷で変な男に出くわして、手に負えなくなって先輩を呼ぼうとしてからそれっきり・・・。
長い間寝ていたという感じではない。どうやらあまり時間はたっていないようだ。それより、
「どこだここ?」
見渡す限りあたりは真っ白。でもなぜか少し狭いような感じがする。この違和感は何だろう~この違和感は何だろう~。さっきまで居た世界とは明らかに違うこの感覚。
空気が違う。
色が違う。
音が違う。
言葉では言い表せない何かが違う。
まさか・・・まさかまさかまっさかぁぁぁぁ!!!
イ
レ
カ
ワ
ッ
ト
ル
(笑)
!!
「トゥルルールールルールルルルー♪トゥルルールールルールルルルー♪
トゥッ♪トゥッ♪トゥッ♪トゥトゥトゥ♪」
「下手糞っっっ」
トツゼンウシロカラコエガシタ。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
振り向いたらそこには半裸のジジイがいた。なんとそのジジイ、長めの布を肩からかけていて、全身くまなく白のボディペイントをしているのだ。
男性の大事な部分も、真っ白になっているが丸見えだ。
「うあああああああああああああああああ!!!!うあああああああああ!!!!!!!!!
いやあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
露出狂がいます。おまわりさん助けてください。
「ドンッ」
壁にぶつかった。
「壁みたいなものは見えないじゃろうが、この空間はわしが霊力で結界を張っているから、逃げられんよウフォフォフォフォフォフォフォ。」
どうやら俺は露出狂に監禁されたらしい。
「混乱してると思うが、まずは話を聞いてくれ。この世界の話じゃ。」
この世界?ここは異世界だとでも言うのか?
「ここは人間界の2つ隣の世界、霊界じゃ。つまりお主は幽霊になった、いや、自分が幽霊だということに初めて気づいたということじゃ。」
「・・・・・。」
「ここまでで質問はなさそうじゃな。じゃあ次は・・・。」
「ちょっと待ったあああああああああああああああああああ!」
「びっくりするじゃろッ急に大声出すな!寿命が縮むわ!まあ霊界の主であるわしに寿命などないがな(笑)」
「おかしいだろええ?人間界?霊界?実は俺は悠久の時をすごす幽霊だった?・・・・・・・・・・・・・ラノベかよっっっ!」
ラノベだよっっっ!(作者)
そんなこんなでこれからも露出狂(360)新米幽霊(18)の会話が続きますが、長いので割愛させていただきます。要点をまとめると、
・霊藤有真は生まれながらの幽霊であった。(両親も幽霊かは不明)
・遊園地で、正体不明の霊媒師によって有真が除霊された。
・霊界は人間が住む人間界の2つとなりの世界であり、他にも悪魔界、鬼界、妖怪界などがある。
・有真の小学校のクラスメイト、魔島魔砂斗まじま まさとは悪魔界の人間。初恋の人、鬼堂佐也花きどう さやかは鬼界の人間。
・霊界は時間が止まっており、人間界に戻るときは除霊された時間に戻ってこられる。
↓本編
「ちょっと待て、「人間界に戻る時」って、もどれるのか?」
「戻れるんだな、それが。こっからが本題じゃ!今日から君には、
"修行"
を積んでもらいまああす!」
修行?何するんだ?まさか滝にうたれたりするんじゃ・・・?
「修行って、何するんですか?具体的に!」
「まあまあ、そう焦らないで。それね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
やってみてからのお楽しみ!!!!!!(笑)」
「ふざけんなこのクソジジイ(怒)!!!」
「"クソジジイ"だって。ヒードーイ。ドイヒー。もうゼッタイ教えないんだからーー。」
・・・・・・・・・・・・・。
「うっそー」
ウザッ(怒)
「まあ後は部下たちが教えてくれるからなあ、もうわしゃ眠いわ。寝るわ。したっけー。」
「ええっ!」
くそっ。残されてしまった。そうか、戻れるのか。人間界。
「よし。」
ふざけんな霊媒師。帰ったら絶対フルボッコなんだからな。ていうか・・・。
「何で俺を除霊したんだ?」
まあ。でも。それでも俺は・・・・。
「そんなことはどうでもいい。たとえ俺が幽霊であっても、他人(?他霊)を何の説明もなしに勝手に異世界へ飛ばすなんて最低だ。ふざっけんな!!!俺は絶対元の世界に戻ってみせる。俺はあいつを許さない!」
そうして彼は、「修行」なるものに挑む決意をしたのであった。果たして修行とは何なのか?
「あっそういえば言うの忘れてたわい。修行には"相棒"の女の子がいるんだった。まあ。。。。いっか(笑)。」
相棒。
霊藤有真は必ず帰る 新聞師文士 @shinbunji-bunshi
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