「新元号は……[NULL]でs」
「新元号は……[NULL]でs」
その瞬間、その場にいた人の殆どは時が止まったかの様に静止した。恐怖を覚える静寂に、記者であった彼の吐息のみが響き渡る。
かつて技術者達は冗談混じりにこれが新元号へ制定された場合の対処を語らっていただろう。そう、対策されてなかったのだ。この世界自体が。
何も反応を返さない世界の中、その記者は一人歩き出す。何故世界は動作を止めてしまったのか、何故自分だけが動けるのか。切欠は記者特有の好奇心に過ぎない。
だがいずれ気付くだろう、彼自身がかつてこの世界のAdminであったことに。
そして、この「世界」が只のサンドボックスでしかない事に。
19/04
Twitterで流行っていた新元号大喜利に乗った時の物です。
月刊ショートストーリー ゆうしゃアシスタント @yuusyaasisutanto
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