生き続ける人間と、稼働し続けるロボット。長く生き続ける、というのは定められた命を越えると孤独を引き連れる。物語は、二つの個の孤独を通してそれぞれの生き方を問う。生きるからこそ、私たちは「なぜ生き続けるのか」を考えるのだ。
淡々と紡がれる個々の登場人物たちの物語がつながっているけれど、つながっていないような詩的で、曖昧だけど、重大なことを語ろうとしている不思議なお話です。天才だが、不遇でお人好しな学者欲に負けてしまった教え子欲に負けてしまった機械技師警備員の彼女アンドロイドの彼運命は皮肉で、救いがあるけど、それだけじゃない。自分も語られる中にいるけれど、そうはなれそうにもないとも思う。人間って幸せって生きてるって、なんだろうなそんなことを考えさせられる作品ですおすすめです。