第43話 生命の樹、結合の神秘
いざなぎといざなみがその両側から廻って現れる柱とは、宇宙樹、あるいはエデンで語られた知恵の実ではなく命の水実をつける生命の樹ではないのか。
柱を廻って出会うふたりの会話、男女両性の肉体にまつわる赤裸々な告白はそれを裏付ける。
そしてふたりの終章、いざなぎがいざなみを黄泉に追う物語、女の本性と向きあったいざなぎの本能的逃亡は、聖杯城でパーシヴァルが、本性的な惻隠の心を忘れたことによる喪失とふしぎな符号を感じさせる。
西と東の根源神話は、無意識の深い深い水脈で結びついている
想石-みがかれない、不揃いな- @giraldus
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