テーマについて 「感情」から書く脚本術のまとめ

真田五季

第1話

         ≪テーマについて≫


 ・テーマとは

 物語とは人生の分析ではなく、人生を感情的に理解させてくれるもの。テーマとは、脚本家が読者または観客に伝えたい人間的な経験のなかに潜む、ある真実であるといえる。

 重要なのは、作品を通して伝えることであり、もっと重要なのは、水面下でそれを伝えなくてはいけない、という点。


・なぜテーマを伝える方法

 脚本のなかにあるほとんどの(理想的にはすべての)場面が、そして登場人物は、彼らが行う会話は、テーマを反映するべき。テーマは物語の背景で反響するべきで、最初から最後まで、見えてはいけない。

 最高の方法は、感情を通してテーマを伝えること。ひとは感情的に巻き込まれたときに学ぶ。物書きは、物語で喜ばせ、テーマで教える。ただし、そのためにはキャラクターと読者が感情でつながっている必要がある。


 文章における注意点だが、「感情を翻訳すると素晴らしい文章になる」地の文を書くときはこれに対して注意すること。視点となっている人物の感情を、文章を使って間接的に表す。


 表現したい真実(テーマ)を、創造的に、そして感情的に実演すること。知性的に説明してはいけない。


 主人公の心が求めるもの、そして主人公の変化の過程をテーマにする。キャラクターのアークを利用する。


 肯定的なことは主人公を、否定的なものは適役を介して伝える。


 伝えたいテーマに負けない、力強い反論を用意する。

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テーマについて 「感情」から書く脚本術のまとめ 真田五季 @sanadaituki

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