ゆったりとした二人の時間とやり取りが、多幸福感へと繋がっていきます。二人の視点がそれぞれ分かれているので、読み進めていくと彼らの思いやりが伝わり、より温かい気持ちになれました。最終話での、図書館と本についての独白がとても好きで、私が本を読む理由について示してくれたように感じられました。
登場人物は、ある図書館で働く二人だけ。 でもそこにある本は不思議が一杯詰まっています。 そしてこの物語は楽しさが一杯です。 あなたも、本の中を旅してみませんか?
本に囲まれて過ごす二人。日々の生活に溶け込む本。静かな空間に、机と天井まで届く本棚、そしてその中にぎっしりと詰め込まれた本たち…本好きな人ならずっといたくなるような空間が頭に浮かびます。
作者様の想像力があふれ、でも現実の図書館と離れすぎてもいない、見事なファンタジー掌編です。食べ物の本が好きな人に一番しっくりくるのでは。